報道資料
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2004年2月12日
〜DVDプレーヤーの筐体に採用〜
ソニーは、地球環境の保全に関する取り組みの一環として、バイオマス資源(※1)から作られる植物原料プラスチックを製品の筐体や包装材に使用しております。
従来の植物原料プラスチックは難燃性の点で筐体への使用が限られてしまうため、難燃性能の向上が普及拡大の面で課題となっていましたが、今回、以下のような特徴を持つ植物原料プラスチックを三菱樹脂(株)と共同で開発し、2004年秋に発売するDVDプレーヤーの筐体に採用する予定です。
難燃剤および副原料の選定や主原料であるポリ乳酸(※4)との配合比率、配合方法を工夫し、UL94V-2クラスの難燃基準を実現しました。この開発によって、同クラスの難燃性を必要とする多くの製品で植物原料プラスチックの採用が可能になります。
RoHS指令(※5)で禁止されているPBDE(ポリブロモジフェニールエーテル)に代表される臭素系難燃剤ではなく、無機系難燃剤を使用しました。
筐体に採用するために要求される耐久性や耐衝撃性、成形性などの性能が向上しました。
従来、植物原料プラスチックの射出成形品は、耐熱性を確保するために時間をかけて金型内でポリ乳酸を結晶化させてから取り出す必要がありました。
今回、配合する添加剤および成形加工時の各種条件を工夫し、通常のプラスチック成形とほぼ同じサイクルで耐熱性を高めた成形技術を確立しました。製造設備は一般の射出成形機が利用でき、従来の難燃性を持たない植物原料プラスチックでも実用的な成形時間で結晶化の処理が可能です。
ソニーはこれからも、環境保全に寄与するオリジナリティにあふれた技術開発に積極的に挑戦し、可能な限り環境負荷を低減できる関連技術の確立および商品化に努めてまいります。
注
以 上