報道資料
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2010年3月8日
〜530ccの小型パッケージで 21Wの高出力を実現〜
ソニー株式会社は、デジタルシネマ用などの大型プロジェクター向けに、赤・緑・青3原色(RGB)の合計で21W(5,000ルーメン相当)という高出力レーザーを、業界最小クラス*1となる530ccの小型パッケージに一体化した、RGBレーザー光源モジュールを開発しました。
今回開発したRGBレーザー光源モジュールは、赤と青には半導体レーザーを、緑には小型・高出力な固体SHG*2レーザーを用いており、赤と緑は自社開発したレーザーを採用しています。3色のレーザーはそれぞれ、赤10W・緑6W・青5Wの合計21Wという高出力であると同時に、15〜22%(3色平均で18%)という可視域の高出力レーザーとしては高いエネルギー変換効率を達成しています。この高いエネルギー変換効率により、モジュール自体の低消費電力化もあわせて実現しました。
この光源モジュールの用途として、明るさ1,000ルーメン程度のホームシアター用などのプロジェクターの光源に使用できるほか、3色の光線がそれぞれ平行光*3で出力するように設計されているので、複数モジュールを積み重ねることができ、明るさ10,000ルーメン以上の大型プロジェクターや、さらにはデジタルシネマ用の大型プロジェクター用への応用も可能です。光源として現在使われているキセノンランプに替えてこのモジュールを使った場合、レーザーの特性を生かして次のような特長を得ることが出来ます。
【本モジュールを使用した場合の、プロジェクターとしての特長】
(1)高輝度化(複数モジュールを積み重ねることで実現)
(2)光源の長寿命化
(3)低消費電力
(4)高コントラスト・広色域
(5)プリズムなどの光学部品の小型化
当社は、本モジュールの技術をソニーマニュファクチュアリングシステムズ(株)に技術移管し、同社より、2010年後半からサンプル出荷を開始する予定です。
1. | 530ccの小型パッケージから21Wの高い光出力を実現 赤色および青色には半導体レーザーを、緑色には小型高出力な固体SHG*2レーザーを用いました。赤と緑は自社開発したレーザーを採用しています。3色のレーザーはそれぞれ、赤10W・緑6W・青5Wの合計21Wという高出力を実現しました。 |
2. | 高いエネルギー変換効率による低消費電力化を実現 赤・青は半導体レーザー結晶の高い品質と効率よく排熱する実装技術により、また、緑においては、波長の変換効率を高めるソニー独自のレーザー構造により、それぞれのレーザーが15〜22%(3色平均で18%)という、可視域の高出力レーザーとしては高いエネルギー変換効率を達成しています。これにより、110W(5,000ルーメン時)という低消費電力化を実現しました。さらに、高効率による発熱低減に伴い、レーザーに必要な冷却用部品の小型・簡略化が可能になります。 |
3. | 10,000時間以上の長寿命*4 レーザー光源の特長として、キセノンランプの3〜20倍に相当する10,000時間以上の長寿命化が可能です。ランプ交換の手間を省くことで運用コストの低減が可能となります。 |
モジュール仕様 |
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外形寸法 | 152mm × 114mm × 30.5mm |
光出力 | 合計21W (5,000ルーメン相当) |
寿命 | > 10,000時間 |
レーザー個別仕様 | |||
赤 | 緑 | 青 | |
波長 | 642nm | 532nm | 464nm |
光出力 | 10W | 6W | 5W |
エネルギー変換効率 | 22% | 15% | 15% |
発散角(垂直) | 2 mrad | 2 mrad | 2 mrad |
発散角(水平) | 36 mrad | 30 mrad | 40 mrad |