
たくさんのご応募、ありがとうございました。
「わぉ!な生きものフォトコンテスト」は、みなさんの感動体験をより多くの人に見ていただき、生物多様性の重要性を伝えたい。そんな想いで開催しています。
第7回となる今回のコンテストでは、 過去最高の応募件数となり、1,606点の応募作品が810人の方から寄せられました。自然の中でみつけた、わぉ!の感動が伝わってくる作品ばかりで、特別審査員 茂木健一郎さん、相模原市立博物館学芸員 秋山幸也さんをはじめ、審査員一同、選考には大変苦労しました。
入選作品を、お寄せいただいたタイトル・エピソードとともに、ご紹介します。
※ 応募された方が見て感じ、表現した内容をそのまま掲載しています。
●応募概要はこちら

写真展の開催場所・日時は、わぉ!わぉ!生物多様性プロジェクトのFacebookにてお知らせします。
くわしくはこちら
コンテスト賞品
エピソード:モノサシトンボの交尾がたくさん見られました。この場面は、まさに物差しで測ったような間隔で整列して並んだ状態がソーシャルディスタンス、日本人(ではないが)らしくもありました(笑)
エピソード:カワセミ撮影中、2匹のウシガエルが騒がしく争っていた。面白い光景だったので夢中でシャッターを切ってました。画像を確認したら、その中の一枚に「わぁお!カエル相撲」いいシーンが撮れました。

ド迫力じゃ!ふだんは水面に目だけ出してじーっとしているウシガエルが、こんな激しくとっくみ合うとは驚いたのう。水面に近い低い目線で撮影されているところが、一段と迫力を増しておる。まるで鳥獣戯画から飛び出してきたようじゃ。ただし、ウシガエルは外来生物だから、むかしの日本にいなかったはずじゃ。鳥獣戯画でお相撲をとっているのはトノサマガエルの仲間じゃが、現代の鳥獣戯画が描かれるとしたら、ウシガエルも仲間入りをしているのかもしれんのう。そんなこともふと考えさせられる、わぉ!な写真じゃ。(わぉ!博士)
エピソード:自然散策路を散策中何かが目に留まり、すかさず戻ると、大きな大きなうちわの骨組みのように食されたタイモ?の葉がありました。たくさんある葉の中で狙いを定めたらその葉の葉脈以外はすべて食べつくす執念さと、縁一筋を残す計画性と芸術的センスを感じずにはいられません。

きれいな食べ痕(あと)ってなんだか見ていると幸せな気分になるのう。わしも家族で食べたあとの魚の骨や、皮だけになったスイカとか見ていると、それだけで満足してしまうぞ。この葉を食べたのはイモムシかのう。よく見ると、透けて見える下にも、同じように食べられた痕があって、しかも時間が経っているのか、茶色く変色しておる。うまいうまい!と言いながら食べていたのじゃないかと思える見事な食痕に、わぉ!じゃ。タイトルは、大きな平たい葉の葉脈だけになった様子を、これから作るうちわの骨組みに例えておる。逆転の発想に、こちらもわぉ!じゃ。(わぉ!博士)

寄り添ってのんびりお花見を楽しむカップル、あこがれちゃう。
「きれいだね」「来年もまた見に来ようね」とか…。いろいろと妄想がふくらんじゃうわ。(わこちゃん)

なんて鮮やかな色なのかしら。夢中で食べているくらいだから、きっととても美味しかったのね。お庭で自然のめぐみをメジロと分かち合えるなんて、すてきだわ。(わこちゃん)
あっちへ行って!(本多 純)
エピソード:メジロを撮っていると横にシジュウカラがやって来ましたが、メジロが嫌がりシジュウカラを追い出そうとするところです。可愛い小鳥がこんなに攻撃的になるので、びっくりしました。

小さいながらもすごい迫力!
「あっちへ行って!」「ごめんてば! そんなに怒らないでよぉ~」
なんて言い合っていそうだね。そんなにこの枝のとまり心地がよかったのかな。(おっくん)

興味津々に見つめられても、ハナアブはまったく気にせず優雅にお食事していておもしろいね。ぼくも虫たちみたいに小さくなって、花の蜜でお腹をいっぱいにしてみたいなぁ。(おっくん)
エピソード:エゾリスが松の実の皮を剥いています。カラスはエゾリスをからかっている感じです。マツヤニで剥いた皮の破片が鼻にくっついてしまいビックリ、しかし、カラスはウケないよ!と言わんばかりの様子が面白い感じでした。
エピソード:およそ300本の桜が満開の川越公園に、たくさんの野鳥が入れ代わり立ち代わり集まってきていました。シジュウカラのお目当ては桜の蜜ではなく、花の根元にひそむ小さな幼虫。狙いが一緒だったのか、突然争いが起こり、地面に降りてきて覆いかぶさったり羽で叩いたり…。最後にはお互いフライングキックを見舞って!?いました。あまりの早さに連写した画像を後から見て、決定的瞬間の1枚を応募します。
エピソード:とある小さな池で珍しくトビが大きな魚を捕まえました。ですが盗賊のオオセグロカモメが、すかさず猛攻撃!必死に逃げるトビ。このときのカモメの顔と言ったら怖いこと。せっかく捕まえた魚は渡さない!そう強く思ったトビはこのあと魚を持って逃げ切ることができました。一部始終を見ていて思ったことは、どちらも生きる知恵が凄いということです。
エピソード:公園で花の撮影を終え帰ろうと車に戻ったらなんともいえない表情でこちらを見ている子を発見!あまりの可愛さに思わずパチリ。飛び去るまで車のエンジンをかけず見守りました。コロナ禍でなんとなく始めた動植物の撮影ですがもうやめられません(笑
エピソード:大台ケ原へ行った折、大木から鳥の精が!大木の一部ですが鳥の顔のように見え、思わずシャッターをきりました。目があり、くちばしがあり、どう見ても鳥に見えませんか?自然って面白いですね!
エピソード:庭の手入れをしていると、鉢植えのオブジェにアマガエルが!落ちかけたのか飛びついたのか定かではありませんが、少しの間、このままの状態でした。この日は酷暑だったので、あまりの暑さで弱りかけていたのかもしれませんね。数分後にはいなくなっていました。
エピソード:田んぼの用水のブロックの溝に、ぴったりハマったアカハライモリを発見しました。人が近づいても逃げることなく、ぴったりハマってじっとしている姿に思わず笑ってしまいました。
エピソード:飛ぶカモメを撮っていたら、すごい写真が撮れました。食事をしようとするカモメ。繁殖しようとするアキアカネ。両者とも命を繋ぐのに必死です。この後、ファインダー越しにトンボたちが無事に逃げられたことを確認できました。
生物多様性は、かたち、色などの姿だけでなく、生きものの行動のさまざまなあり方を通して伝わってくるものです。モノサシトンボが「ソーシャルディスタンス」を保って並んでいる姿は、ユーモラスであるとともに、生きもののふるまいの奥行き、豊かさを教えてくれます。写真を撮ることで、ひょっとしたら見逃して通り過ぎていたかもしれない瞬間をじっくりと味わうことができることが、カメラの持っている可能性。それにしても、トンボたちはどのようにしてこの配置にたどり着いたのでしょう。人間社会のあれこれは知らないでしょうに。人間もトンボも、同じ生きもの。私たちの脳の中の共感と距離感の混ざった印象こそ、まさに「多様性」だと言えます。