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2003年10月6日

スイッチング電源の小型化を可能にする 低損失パワーフェライトコア材発売

ソニー株式会社は、高い飽和磁束密度を実現し、電源トランスなどの損失を低減するマンガン・ジンク系新型フェライトコア材のサンプル出荷を2003年10月上旬より順次開始します。また、コア材としての販売に加え、トランス形状でのサンプル出荷にも対応します。

左)従来材FE9を使用した電源トランス
右)マンガン・ジンク系
新型フェライトコア材(FE30)を使用した電源トランス

新型フェライトコア材による電源トランスの小型化の例(当社比)

型名 サンプル出荷開始時期 サンプル価格(税別)
汎用周波数用低損失フェライトコア材『FE15』 2004年1月上旬 5円/グラム*から
高周波用低損失フェライトコア材 『FE20』 2003年10月上旬 5円/グラム*から
高飽和磁束密度フェライトコア材 『FE30』 2003年10月上旬 5円/グラム*から
  • *受注内容により価格は変動いたします。

近年、電子機器の小型化や低消費電力化の要求がますます強くなっており、これら電子機器に用いられるスイッチング電源にも、一層の小型・薄型・高効率化が望まれています。
今回発売する3種類のマンガン・ジンク系フェライトコア材は、電源の中でも大きなスペースを占めるトランスに用いられているフェライトコアの高性能化を実現するものです。電源のスイッチング動作周波数帯にあわせた優れた損失特性を持ち、飽和磁束密度が高く、高温下でも安定した特性を有しています。これによりトランスの高効率化を実現し、小型・薄型化を可能にします。

フェライトコア使用例

新マンガン・ジンク系フェライトコア材の特長

今回発売しますフェライトコア材はいずれもそのコア材の焼成時の高密度化に工夫をしております。
『FE15』は原料組成と焼成条件の最適化を図り、従来の低損失材(FE13)以上に高密度な焼成体を得ることにより、コアロス特性を100kHz-200mT・90℃で220kW/m3を実現することが可能となりました。
『FE20』は、結晶粒径の微細制御の際に生じる焼成密度の低下を高密度低温焼結法を使用することで解決し、1MHzの高周波帯での使用時に発生する渦電流損失とヒステリシス損失の低減を図り、1MHz-50mT・90℃で150kW/m3以下のコアロス特性を実現しました。 これら2種類のフェライトコア材は、単位体積当りの電力損失が業界最小**であり、従来よりも小型で低発熱のコンバータトランスを実現することが可能となります。
『FE30』は、VTRヘッド用としてのみ使用されていた組成領域に、新焼成技術を採用することによって、電源向けの高飽和磁束密度材料としても使用が可能になりました。その結果、常温の 飽和磁束密度は590mTで、100℃でも480mTと業界トップレベルの特性を実現することができました。この『FE30』を電源等の平滑コイルに使用した場合、従来コア材の『FE9』を用いたときと比較して、体積は25%程度小型化することが可能となります。

  • **(10/6現在、ソニー調べ)
マンガン・ジンク系フェライトコア材標準材質特性