報道資料
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2019年11月13日
ソニー株式会社
ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ株式会社
ソニービジネスソリューション株式会社
ソニーは、5.5 TB※1と大容量のオプティカルディスク・アーカイブカートリッジ『ODC5500R(追記型)』と、平均3Gbps(375 MB/s)※2の高速データ転送を実現する光学ドライブユニット『ODS-D380U』や『ODS-D380F』で構成される、オプティカルディスク・アーカイブ第3世代を発売します。第3世代は、2016年発売の第2世代と比べて、1カートリッジあたりの容量は約1.7倍、転送速度は約1.5倍となり、より多くのデータを効率的に保管することができます。
本商品は、11月13日(水)から幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催される「2019年国際放送機器展(Inter BEE 2019)」に展示されます。
商品名・型名 | 発売日 | 価格 |
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オプティカルディスク・アーカイブドライブユニット 『ODS-D380U』 |
2020年1月 | オープン価格 |
オプティカルディスク・アーカイブドライブユニット (PetaSite拡張型ライブラリーシリーズ用) 『ODS-D380F』 |
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オプティカルディスク・アーカイブカートリッジ(5.5 TB) 『ODC5500R(追記型)』 |
オプティカルディスク・アーカイブは、パナソニック株式会社と共同開発した業務用次世代光ディスク規格「アーカイバル・ディスク」を記録メディアとして採用し、長寿命かつ耐久性に優れた大容量データストレージシステムです。4K・8Kの普及に伴い大容量化するコンテンツを扱う映像制作分野では、すでに多数の放送局やプロダクションで採用されています。
近年、ITやIoT技術の進展で大量のデータが生成されるとともに、AIの進歩に伴いデータの取得・蓄積・活用の重要性が増しています。また、公的機関で策定されたガイドラインや法規制などを受けて、研究データや公文書を長期間安全に保管する必要性が高まっています。ソニーはオプティカルディスク・アーカイブを、教育機関、医療機関やバイオ・ライフサイエンス分野などを含む研究機関、公共団体や企業の重要なデータ資産管理におけるソリューションとして提案します。
オプティカルディスク・アーカイブはオープンプラットフォーム化を推進しており、2019年11月現在、賛同企業は130社を超え、お客様の運用に応じた様々なアプリケーション※3が提供されています。ソニーは、加速度的に増加するデジタルデータの管理課題解決に向けて、光ディスク技術およびアーカイブソリューションを今後も進化させてまいります。
記録メディアとして採用している業務用次世代光ディスク規格「アーカイバル・ディスク」の記録密度を高めることで、ディスク1枚あたり500 GBの大容量を実現しています。『ODC5500R(追記型)』は、「アーカイバル・ディスク」を1カートリッジに11枚搭載することで、1カートリッジあたり5.5 TBと、第2世代と比べて容量が約1.7倍に増加しています。さらに、一度書き込むと書き換えはできないライトワンス記録方式のため、データ改ざんができず、記録されたデータを安全に保存することが可能です。
記録密度を高めた「アーカイバル・ディスク」を使用し、ドライブユニットの性能を高めることで、『ODS-D380U』および『ODS-D380F』のデータ転送速度が第2世代から約1.5倍に向上しています。平均転送速度は、読み出し時は3 Gbps(375 MB/s)※2を実現。書き込み時は、元のデータと記録データとを比較し誤りがないか検証するベリファイ記録を行いながらも1.5 Gbps(187.5 MB/s)※2を実現し、アーカイブ利用に求められる高速転送とデータの信頼性を両立します。
「アーカイバル・ディスク」は、記録膜および保護膜に酸化物を用いることで耐久性に優れ、メディア寿命推定値は100年以上※4と長期保管可能な記録媒体です。また、オプティカルディスク・アーカイブはカートリッジ構造を採用することで密閉性が高く、粉じん、紫外線、電磁波や水災害などの外的要因に対する耐久性を持ち、データ保管性能に優れています。さらに、温度や湿度の変化にも強く、保管場所の空調にかかるエネルギーコストを低減します。
加えて、オプティカルディスク・アーカイブは世代間の互換性を保持しているため、データ移行を必要とせず、時間や人件費などのコストを最小限に抑えることが可能です。
オプティカルディスク・アーカイブのドライブユニットおよびカートリッジを搭載した、拡張型高容量光ディスクライブラリーシステム『PetaSite EX ソリューション』を、データストレージソリューションなどを手掛ける米国のQualstar(クアルスター)社と共同開発しています。第3世代のカートリッジで運用した場合、1ライブラリーシステムあたり最大約50 PB※5、マルチライブラリー対応で数百 PB以上のさらなる容量拡張が可能となる予定です。さらに、光ディスクカートリッジに対して常時通電を必要としないため、特に、大規模計算機システムやデータセンターにおける運用課題として挙げられる電力消費の大幅削減に貢献することができます。
『PetaSite EX ソリューション』は、11月17日(日)から米国コロラド州デンバーで開かれるSupercomputing 2019 (SC19) にて参考展示します。
型名 | 『ODS-D380U』 | 『ODS-D380F』 | |
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平均転送速度 | 読み出し再生 | 3 Gbps (375 MB/s) | |
ベリファイ記録 | 1.5 Gbps (187.5 MB/s) | ||
接続I/F | SuperSpeed USB 10Gbps (USB3.2/3.0互換) |
Fibre Channel 8Gbps | |
消費電力 | 約105W | 約115W | |
動作温度 | 5℃〜40℃ | ||
保存温度 | -20℃〜60℃ | ||
質量 | 約4.8kg | 約4.9kg | |
外形寸法※6(幅×高さ×奥行) | 約146 × 95.5 × 414.4 (mm) | 約146 × 94.2 × 401.8 (mm) |
総記憶容量 | 5.5TB | |
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動作温度 | 5℃〜55℃ | |
保存温度・湿度 | 短期 | -10〜55℃ / 3〜90%RH |
長期 | 10〜30℃ / 30〜70%RH | |
保存寿命※3 | 100年以上 |