報道資料
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2022年4月13日


農林海洋フィールド研究と最先端技術で社会と地球環境の課題解決に貢献
北海道大学(北海道札幌市、総長:寳金清博)とソニーグループ株式会社(東京都港区、会長 兼 社長 CEO:吉田憲一郎、以下「ソニーグループ」)は、北海道大学内に「ソーシャル・イノベーション部門 for プラネタリーバウンダリー※1」を開設しました。北海道大学の学術的知見とソニーグループの先端技術を生かし、農業・森林・海洋分野における社会や地球環境の課題解決に貢献する技術及びソリューションの開発に取り組みます。
今後は、北海道大学構内のフード&メディカルイノベーション(FMI)国際拠点ならびに大学院農学研究院に設置された研究拠点などで共同研究を進めていきます。また、新たな産業やイノベーションの創出をめざし、北海道の企業や行政の協力を得ながら、開発する技術及びソリューションの社会実装に向けた実証実験なども行う予定です。
今回の「ソーシャル・イノベーション部門 for プラネタリーバウンダリー」は、北海道大学における産業創出部門の一つとして開設しました。産業創出部門では、民間企業などが、共通の課題について一定期間継続的に共同研究を実施することで、社会的に付加価値の高い産業を創出し、イノベーションを推進することを目指します。
北海道大学は、総合大学としての幅広い研究に加え、国内の他大学にはない特徴として、約660km2という広大な土地面積を生かし、農業・森林・海洋などの幅広い分野においてフィールド研究を実施してきました。一方、ソニーグループのR&Dセンターでは、センシング・通信・AIなどの技術を活用し、環境破壊の未然防止や自然災害の予兆検知、農業・畜産業の生産性向上への貢献をめざすプロジェクトを進めてきました。
本部門は、両者の知見を活かした共同研究を通じて、プラネタリーバウンダリーの観点から、農業・森林・海洋分野において世界が直面する社会や地球環境の課題解決に貢献する革新的な技術及びソリューションを創出することを目的としています。
本部門では、以下の3つの研究テーマに、両者が連携して取り組みます。
① 革新的スマート農業(担当:野口教授)
無人トラクターなどを用いるスマート農業の研究に、センシング・AI技術などを応用することで、高度な農業DXを実現し、地球温暖化や世界人口増加などから生じる食糧問題、農業が抱える就業人口減少及び高齢化などの課題の解決をめざします。
② リジェネラティブアグリカルチャー(担当:内田准教授)
近代農業には、窒素・炭素循環を大きく改変し、地球環境に影響を及ぼしてしまうという課題があります。この課題に対し、土壌・大気・水域における複雑な栄養素の循環をセンシング技術などにより効率よく捉え、環境負荷が小さく生態系の機能を最大限活用した、持続的な環境再生型(リジェネラティブ)農業の実現に向けた取り組みを、北海道内の牧場と連携して進めていきます。
③ ブルーカーボンセンシング(担当:仲岡教授)
海洋は、人為的起源により排出される二酸化炭素の約4分の1を吸収すると言われています。中でも吸収機能が高いアマモ・海藻藻場(ブルーカーボン生態系)の変化を解明する研究を、センシング・通信技術を活用した海中モニタリングシステムにより促進し、海洋環境の持続的な保全・管理に貢献します。
さらに、林産資源(グリーンカーボン)に関する研究や水産学研究などを中心とした幅広い分野においても、研究テーマの探索を続けていきます。
北海道大学は先進的な研究に加えて、地域に密着した総合大学としてのフィールド研究を推進しています。この度の産業創出部門は、農場、研究牧場、研究林、臨海実験所等を有する北方生物圏フィールド科学センターを中心とした本学の広大なフィールドを活用し、北海道大学とソニーグループの技術を結集して研究開発を進めるものです。その成果は、地球的環境課題の解決と堅牢な一次生産システムの実現に大きく資するものと考えます。
この度、社会と地球環境の課題を解決するという崇高なビジョンのもと、この分野で先進的な研究をされている北海道大学と協業する機会に恵まれました。当社の事業も地球が健全であってこそ成り立つものと考えております。北海道大学とソニーグループが持つ技術を持ち寄り革新的な技術やソリューションを開発し、世界に発信できるように尽力してまいります。
・ 北海道大学院農学研究院ビークルロボティクス研究室
・ 北海道大学院農学研究院 環境生命地球化学研究室 (内田研究室)
・ 北海道大学 北方生物圏フィールド科学センター
・ 北海道大学 北方生物圏フィールド科学センター 厚岸臨海実験所
・ ソニーグループ株式会社 R&Dセンター「地球みまもりプラットフォーム」