ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント/ソニー・ピクチャーズ テレビジョン
デジタル・ディストリビューション
シニアバイスプレジデント

私の役割はコンテンツとテクノロジーが交差する最前線から、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(以下SPE)の映画やテレビ番組をユーザーに届け、楽しんでいただくことです。デジタル配信を担当するシニアバイスプレジデントとして、アメリカ国内のリテーラー経由での動画ダウンロード販売とビデオオンデマンドビジネスを統括しています。私たちは新しい技術を活用し、より充実した映画視聴を提供できるようテクノロジー企業と協業しています。SPEに入社した当初は、DVDやBlu-ray Discの販売店の担当営業をしていました。販売店に向けたインセンティブを提案し、より多くのソニーの映画が売れるようになりました。その後、当時のSPEではスタートアップ企業に近い組織のデジタル部門に異動しました。販売店への営業経験を生かし、既存の顧客企業がデジタルサービスを立ち上げた時にはパートナーとして協力することができました。ある大手のデジタル企業の顧客には、市場全体から見えてくる情報を基に、ビジネスの成長戦略をアドバイスしたこともありました。私自身、SPEでのキャリアを通じ、業界の進化とともに成長することができたと思います。デジタルビジネスは、小さな社内スタートアップのような存在から、今では会社全体に大きな利益をもたらすまでに成長しました。その変革の一翼を担えたことに喜びを感じます。

米国、スペイン、英国、メキシコ、コロンビアで育ったため、私には多文化のバックグラウンドがあります。米国とコロンビアにルーツを持つ家庭であり私は英語とスペイン語が流ちょうに話せます。このバックグラウンドを活用し、この5年間、SPEのヒスパニック系社員のグループ(共通の特性や属性、考え方を持った人たちで構成されたグループ)である「VOZ」のエグゼクティブスポンサーを務めています。VOZは「声」という意味で、パネルディスカッションやランチ会などのイベントを開催し、コミュニティの人をつなげ、意識を高めることに努めています。また、SPEがヒスパニック系映画を製作する際やアーティストを起用する際にも、アドバイスをしています。VOZは会社がアイデアや意見を求める社内の専門家でもあるのです。コミュニティ活動は大変なこともありますが、私たちの仕事に価値を与えてくれる継続すべき仕事のひとつであり、こうしたコミュニティでつながることで大きな意味が生まれると思います。ヒスパニック系社員はあらゆる面で、SPEにとって非常に貴重な存在で、私もVOZの活動を通じて取り組みに携わる機会を得ることができています。

私はもともとエンタテインメント業界に強い興味があり、大学時代にテレビ局の報道制作部門でインターンをしました。大学卒業後にビジネススクールで学び、その後、ファッション関係やエンタテインメント企業を経て、SPEに入社しました。私は、家族で初めて大学に進学し、キャリアを積む女性となりました。子供の頃、周囲を見渡しても企業でキャリアを積んでいる女性はほとんどおらず、進学は選択肢にはありませんでした。私の母は大学に行かず、祖母は高校も卒業していません。祖母は医者になりたかったそうですが、そのための教育を受けることはできませんでした。家族中で、私が初めて大学を卒業し、ビジネススクールにまで通った女性です。今の大きな目標の一つは、ロールモデルになることです。新しい世代が、以前であれば得られなかった機会を追求できるよう、扉を開き、道を作っていきたいです。

今年、上の子どもが16歳になりました。SPEに入社したのはちょうどこの子が誕生した年だったので、入社して16年経ったことになります。下の子どもが生まれたのは2009年にデジタル部門へ異動した年でした。2人は毎日、SPEの中に併設されている「チャイルドディベロップメントセンター」に通っていました。子どもたちを送った後に出社し、仕事をこなしながら時折、様子を見に行きました。しっかりと子どもの面倒を見てくれている安心感のおかげで、私はプロフェッショナルとして、仕事に専念することができたのだと思います。会社から家族を含めたこのようなサポートがあったことにとても感謝しています。この感謝の気持ちがどこまで伝わっているか分かりませんが、SPEは社員に大変協力的な文化です。仕事が大好きな人間が多い社内で、仮に私の人生に何の制約もなかったら、喜んで一日中働いていたと思います。しかし実際は、そうではありません。プライベートで用事がある時にはいつも同僚から「家族を第一に考えて、必要なことを優先してね」という言葉を掛けてもらいました。周囲のマネジメントは総じて常に協力的で、長年小さなことにも大きなサポートを頂いています。加えて、常に女性としての敬意を持って接してもらっています。社外の女性たちと話す際に「社内の実情はどう?」と質問を受けた時にはいつも「ソニー・ピクチャーズは素晴らしい職場で、これ以上の場所はないわ」と答えています。

数々の研修や開発プログラムを通じ、ソニーが「学び」に投資してくれたことで、私は大きな恩恵を受けてきました。現在参加しているソニーユニバーシティは、私がこれまで経験した中でも最高のプロフェッショナル養成プログラムだと感じています。このプログラムの一環として、10月(2022年)にはソニーグループの他事業セグメントの仲間たちと共にスペインのビジネススクールで1週間の授業に参加しました。そして今、「10年後にソニーグループにある事業会社の社長になったと仮定し、成長戦略を描き課題を解決するために何をするべきかを考える」という課題プロジェクトに取り組んでいます。3月(2023年)には日本にあるソニーグループの本社で私たちの考えを発表する予定です。ビジネスや組織の枠を超えたソニーのリーダーたちと交流し、将来に渡って協力関係が築けるようなプログラムに参加させてもらったことに深く感謝をしています。

所属や役職、業務内容はインタビュー当時のものです。