報道資料
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2016年9月9日
ソニー株式会社
ソニービジネスソリューション株式会社
ソニーは、高画質かつ速報性の求められるスポーツ中継などの4K映像制作において、臨場感を高め感動を呼ぶ映像表現として、ハイダイナミックレンジ(HDR)やハイフレームレート(高倍速)などの高画質技術および制作ワークフローの効率化を推進しています。
2016年7月にITU(国際電気通信連合)が放送用のHDR規格を定義し、今後HDRでの放送が普及することが期待され、スポーツやイベントなどのライブ中継でも、HDRのニーズが高まることが予想されます。一方で、従来の映像制作の現場では、4K HDR制作と現在の放送の主流であるHD SDRと、別個に制作環境を構築しなければならず、システム規模の増大が懸念されています。
こうした課題に対して、この度、4K HDR映像制作を高画質かつ効率的に実現するソリューションとして、HDRプロダクションコンバーターユニット 『HDRC-4000』を発売します。
また、4K HDR映像のハイフレームレート撮影に対応※1し、カメラマンが入れないゴール際やクレーンを使った多様なアングルで、スポーツの決定的瞬間を高画質に捉えるマルチパーパスカメラ 『HDC-P43』を発売します。
型名 | 発売日 | メーカー希望小売価格 |
---|---|---|
HDRプロダクションコンバーターユニット『HDRC-4000』 | 2017年3月 | 220万円+税 |
マルチパーパスカメラ 『HDC-P43』 | 2017年1月 | 約1,200万円*+税 (システム構成により価格が異なります) |
HDRプロダクションコンバーターユニット 『HDRC-4000』は、ソニーが推奨する<4K-HDR S-Log3/BT.2020>※2のフォーマットで運用する4K ライブHDR制作ワークフローにおいて、画質を損なうことなく、コンテンツ配信の用途に合わせた多様なフォーマット変換を、リアルタイムで実現する変換器です。配信時の変換のみならず、既存のHDコンテンツやS-Log3以外の信号※3の取り込みなど、入力時の映像信号変換にも活用でき、HDR/SDRの同時制作※4を、シンプルなシステム構成で実現します。また、ソニー独自のアルゴリズムにより、<4K-HDR S-Log3/BT.2020>の制作領域で決定した画質や色を、配信時のEOTFに関わらず、忠実に再現して変換する機能を搭載しています。
マルチパーパスカメラ 『HDC-P43』は、4K/HDライブカメラシステム 『HDC-4300』と同様、2/3インチ3板式4Kイメージセンサーを搭載し、ハイフレームレート撮影(4K2倍速、HD8倍速※5)に対応します。また、4Kライブサーバー 『PWS-4500』に記録すれば、同一ネットワーク上で複数のカメラの撮影データを共有でき、中継中のハイライトシーンを選択・編集して、スポーツシーンなどの決定的瞬間を、最適なアングルからリプレイ可能です(シェアプレイ)。
本機では、放送、インターネット配信などのライブHDR映像の配信時、および入力時に必要となる、多彩な変換機能(OETF/EOTF変換、色域変換、HDR/SDR変換、解像度変換)を提供します。
既存のHDコンテンツやS-Log3以外の信号を、ソニーが推奨するフォーマット<4K-HDR S-Log3/BT.2020>に統一的に変換し、さらにコンテンツの用途に応じた配信用フォーマットに変換することで、映像の入力から配信までの制作ワークフローを効率化します。また、コンテンツを配信フォーマットに合わせて変換する際、ソニー独自のアルゴリズムにより、<S-Log3/BT.2020>の制作領域で決定した画質や色を忠実に再現する機能を搭載しています。
1.5U(幅約424mm、高さ約66mm、奥行役395mm。突起含まず)のコンパクトな筐体でありがら、2系統のフォーマット変換に対応します。
本機は、昨年発売した4K/HDライブカメラシステム 『HDC-4300』と同様、2/3インチ3板式4Kイメージセンサーを搭載し、ベースバンドプロセッサーやカメラコントロールユニットと組み合わせることで、4Kで2倍速、HDでは8倍速のハイフレームレート撮影を実現します※5。また、次世代放送の映像制作規格(ITU-R BT.2020)に対応し、広い色域を使用した色再現システムを実装するとともに、S-Log3のHDR技術により高輝度と高コントラストの映像表現が可能です。『HDC-4300』と混在して運用する場合も、同一の色調で制作できます。
筐体は軽量・コンパクトなサイズ(幅約119×高さ約140×奥行約212 mm、約2.0 kg。カメラ筐体のみ)で、カメラマンが入れないゴール際などのスペースや、クレーンでの4Kライブ撮影にも適しています。シングルモードファイバーケーブルにより、カメラ本体とベースバンドプロセッサーとの接続距離を、最大5キロまで延長可能なため、スポーツ中継時にスタジアムと中継車の距離がある場合や、スタジアムの天蓋から俯瞰して撮影する場合などの利便性を高めます。
本機は、ベースバンドプロセッサーユニット 『BPU-4000』、『BPU-4500』、もしくはカメラコントロールユニット『HDCU-4300』を接続することで、タリー信号、リターン映像、プロンプター出力など、ライブ中継やスタジオ番組制作に必要なインターフェース機能を備えています。サーバーやカメラコントロールユニット、リモコンなども含め、関連機材は『HDC-4300』と共通でお使いいただけます。
本機は、4Kライブサーバー 『PWS-4500』に記録すれば、同一ネットワーク上にあるカメラの記録データを、『PWS-4500』を介して共有でき、ワンマンオペレーションで4Kスローモーション映像をリプレイできます(シェアプレイ運用)。
主な仕様や詳細は、以下のURLからご確認いただけます。
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