ソニーフィルとソニーセミコンダクタソリューションズグループが奏でる、地域と企業の『共創』~熊本県で特別記念公演を開催~
2025年3月15日、熊本県立劇場で、ソニーセミコンダクタソリューションズグループ(SSS)がソニー・フィルハーモニック・オーケストラ(ソニーフィル)と特別記念公演を開催しました。今年で創立30周年を迎えるソニーフィルと、熊本を拠点に半導体の製造に取り組むSSSが初めてタッグを組んだ公演の様子と熊本への想いについて、長年ソニーフィルで演奏し、ソニー音楽財団の常務理事を務める金川文彦と、SSSの研究開発部門に従事し、ソニーフィル演奏者および本公演の運営リーダーも務めた鈴木彰に話を聞きました。
目次
ソニーの音楽がめざす地域貢献
ソニーフィルは、主にソニーグループ各社の社員やその家族で構成されたアマチュア管弦楽団です。「社名の由来の一つに『音』を意味するラテン語『Sonus』があるソニーに、オーケストラをつくりたい」と考えた有志社員らによって1995年に創立されて以来、今日まで30年間、40回以上にわたり演奏会を開催してきました。
今回の記念公演は、ソニーフィルとSSSの協働によって実現しました。金川は、「ソニーフィルは、音楽を通じて地域社会への貢献をめざしてきました。企業が健全に事業を運営するためには、地域社会との共生と共存が不可欠です。長年にわたり半導体製造事業を支えてくださった熊本は、私たちソニーグループにとって重要な地域であり、音楽を通じて感謝の気持ちをお伝えしたい」と語ります。今回のオーケストラによる協奏は、まさに音楽が持つ力で企業と地域の絆を深め、「共創」による産業の発展と地域振興をめざすものです。
音楽が結ぶ心の絆。世代を超えて心に響く名曲の数々
コンサートでは、約100人の団員が、ジョン・ウィリアムズ作曲の『ハリー・ポッターと賢者の石』や『スター・ウォーズ』などの映画音楽や、ドヴォルザークの名曲、交響曲第9番『新世界より』を演奏し、迫力ある音で観客を魅了しました。金川の思いにより、クラシック未経験者でも一度は聴いたことがある曲を中心に選曲。曲が終わるたびに会場は大きな拍手に包まれました。多くの子どもたちも参加し、「色んな楽器の音が、ひとつの音楽を生んでいた!」と目を輝かせる姿や、「とても楽しかった!」と笑顔を見せる姿が印象的でした。音楽が世代を超えて共鳴し、心の交流を育みながら、劇場全体を一つに包み込みました。
さらに、劇場には、音楽を愛する地元の方々や、SSSで働く社員の家族も多く訪れました。熊本出身の団員は、「お客さまから『熊本でこのような演奏が開催されることが嬉しい、久しぶりにオーケストラの生演奏を聴いて癒された』と言ってもらい、励みになった」と話しました。音楽という文化活動が、企業と地域社会との絆を深め、相互の交流をいっそう促進する力を改めて実感できる、貴重なひとときとなりました。
熊本から世界へ羽ばたく若者たちへ。豊かな未来を音楽で支える
音楽を通じた企業の地域貢献は、単なる文化活動を超え、地域の未来に社会的意義をもたらします。本公演の収益は、熊本県が実施している「熊本県世界チャレンジ支援基金」へ寄付されます。寄付金は、県内の企業や芸術家、学生の海外進出の支援に活用されます。
さらに、公演前日には、熊本県や地元教育委員会の協力のもと、近隣の吹奏楽部などの小中学生を招いて公開リハーサルが行われました。子どもたちは楽団に交ざり演奏に参加し、指揮者が演奏表現の仕方のポイントを説明しました。団員が、横で演奏する子どもに難しいフレーズでのコツを教える場面も。子どもたちからは、「たくさんの楽器が一つの音楽を奏でている音圧や音量に圧倒された」「プロってすごい。頑張ってください!」との声が挙がりました。
ソニーの半導体事業が地域の支援によって根付き、成長してきた熊本の地で、未来を担う地元の若者たちと音楽の力でつながった瞬間でした。ソニーフィルでトランペット奏者を務め、今回の熊本公演の運営をリードする鈴木は「ソニーフィルは定期的に演奏会をしていますが、子どもたちと触れ合って音楽をともに演奏する機会はなかなかありません。ソニーフィルの団員にとっては、音楽性の高さを追求するだけでなく、演奏が社会貢献につながることがモチベーションになっています。未来を担う若者達の挑戦を支援できることを嬉しく思います」と、振り返りました。金川も「音楽は人々を結びつけ、心を温かくする力を持っています。私たちの活動が地域の皆様や未来の若者たちにとって、素晴らしい思い出となることを願っています」と、今後に期待を寄せました。
ソニーは、「音楽」を通じて、熊本の文化的な豊かさと、次世代を担う若者たちの未来、そして持続可能な社会の実現に貢献していきます。
金川 文彦(かながわ ふみひこ)
公益財団法人 ソニー音楽財団 常務理事 1983年にソニー株式会社に入社後、海外営業・エンタテインメント事業の経営企画管理およびPlayStationのネットワーク事業立ち上げに貢献。ソニーフィルにはヴァイオリン奏者として所属。2020年からはソニー音楽財団にて、次世代の子どもにクラシック音楽を通じて感性を育むための多様な教育支援活動に取り組む。
鈴木 彰(すずき あきら)
ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 第3研究部門 1994年にソニー株式会社に入社後、光ディスクの光学ピックアップメカエンジニアとしてブルーレイディスク初号機の開発・量産に従事。現在は研究開発部門の企画管理の統括課長として部門の組織運営を務める。ソニーフィルにはトランペット奏者として所属。1996年の第1回演奏会より参加し、2022年より運営委員長を務めている。