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ソニーのものづくりを支えるSORPLAS™

ソニーは、環境に配慮しながら製品づくりを行うことが重要だと考えています。そこで私たちは、より多くの再生材を活用しながら高性能な製品を実現するために、ものづくりと品質の両面でソニーの基準を満たすSORPLAS™ (ソープラス)を開発しました。

環境配慮とものづくりへのこだわり。
2つの想いから生まれた"SORPLAS"

優れた製品をお届けすることと、ソニーが掲げる環境計画「Road to Zero」のもとで環境への影響を最小限に抑えること。
これら2つの目標を達成するために、難燃性再生プラスチック"SORPLAS"を開発しました。

"SORPLAS"とは?

"SORPLAS"だからできる資源の有効活用

"SORPLAS"は市場から回収された使用済みの水ボトルや、工場や市場から排出された廃ディスク、そしてソニーが独自開発した難燃剤などを原料に作られており、今やソニーの製品に限らず幅広い製品に採用されています
。リサイクルを繰り返しても劣化しにくい特長を生かし、今後は回収された"SORPLAS"を製品の原料として再利用することも期待できます。

[1] 破砕  [2] 粉砕してペレット化  [3] 製品に導入  [4] 工場や市場から回収

原料の一部に、
グループ会社の廃ディスクを活用

ディスクを製造しているソニー・ミュージックソリューションズから排出される廃ディスクの粉砕品を"SORPLAS"の原料の一部として再利用。ブラビア™のリアカバーに使用されています。

左:粉砕前のディスク、右:粉砕後のディスク
"SORPLAS"の特長

再生プラスチック"SORPLAS"は丈夫で、高い信頼性があり、
製品採用時の品質もバージンプラスチックと同等です。

SORPLASと、一般的な難燃性ポリカーボネイト樹脂の再生材利用率の比較をするグラフ
最大99%の高い再生材利用率を実現

一般的に電気製品の再生プラスチックの使用率は30%程度と言われています。しかしソニーでは、独自に開発した画期的な硫黄系難燃剤によって、安定した製品パフォーマンスを保ちながら再生材使用率を最大99%まで高めることに成功しました。

[1] SORPLAS
[2] 再生材 99% [3] 難燃剤など 1%

[4] 一般的な難燃性再生ポリカーボネイト樹脂
[5] 再生材 30% [6] 石油由来バージンプラスチック 55% [7] 難燃剤など 15%

新しいポリカーボネイト樹脂と、SOPLASの製造時のCO2排出量を比較するグラフ
"SORPLAS"は製造時のCO2排出量も抑制

"SORPLAS"の製造から排出されるCO2を、同じ用途の難燃性バージンプラスチックを製造する場合に比べて、約72%削減することに成功しました。

[1] 難燃性バージンプラスチック [2] SORPLAS(再生材95%)

高温高湿化の分資料比較のグラフ
高温多湿な環境にも強い品質

"SORPLAS"は、製品をさまざまな環境下でも長期にわたりお使いいただくための品質に貢献しています。難燃剤の添加量が多いほどプラスチックの特性が損なわれるという問題を、"SORPLAS"では独自の難燃剤を用いることで添加量を最低限に抑えることにより解決。その結果、プラスチックが変質しやすい高温多湿の環境にも耐える強さを実現しました。

高温高湿下の分子量変化の比較(1例)
[1] 初期分子量保持率(85℃、80%RH) [2] 経過時間(週) [3] SORPLAS [4] 再生難燃 PC [5] バージン難燃 PC

スーツケースとPCケースのイラスト
より長くお使いいただくための耐久性

"SORPLAS"は一般的な難燃性バージンプラスチックと同等以上の耐久性を実現。社外パートナーとの連携も進めており、スーツケースの部品やパソコンケースなど、高い強度や耐久性が求められる製品にも使用されています。

材料の特長を、製品へ

一般的なプラスチックと同等の品質を維持しながら
環境配慮も両立

私たちの暮らしを彩る製品には、耐久性に加えて外観の美しさも大切だと考えます。
"SORPLAS"は確かな耐久性とともに優れた外観を実現できるため、長期にわたりお使いいただける品質を保ち続けることが可能です。

ブラビアと"SORPLAS" ─ 耐久性と美しさ

"SORPLAS"は、難燃剤の添加量を少なくすることで高い耐久性を維持しながら、高い再生材使用率をも実現します。
さらに、ブラビアにふさわしい、くすみのない美しい外観も同時に実現することができます。

ブラビアのSORPLAS使用部品の画像
美しい外観と耐久性を、
"SORPLAS"で実現

優れた耐久性とデザイン性を両立する"SORPLAS"をさらに広く活用するために、テレビのリアカバーに適した専用グレードの樹脂を開発。経年変化にも強い耐久性とともに、再生材ながらテレビのデザインを構成する外観への採用を可能にしました。

バージンプラスチックの使用量を大幅に削減

"SORPLAS"は仕上がりの品質が高いため、従来は内部の部品に使用されることが多かった再生プラスチックを、面積の大きい外観にも使用することが可能になりました。その結果、使用量を大幅に増やすことができ、バージンプラスチック使用量を最大60%削減しました

ブラビアにおける、2018年と2022年のSORPLASのバージンプラスチック使用量を比較するグラフ
Xperia™と"SORPLAS" ─ 強度と耐久性

携帯電話はさまざまな環境で使用されるため、確かな強度と耐久性を備えなければなりません。

XperiaのSORPLAS使用部品の画像
複雑な形状と強度が求められる内部構造に採用

バージンプラスチックよりも高い強度と耐久性を追求し、主要な内部部品に"SORPLAS"を採用しています。

バージンプラスチックの使用量を削減

"SORPLAS"の導入により、Xperiaの内部部品におけるバージンプラスチック使用率を27%削減することに成功しました。

Xperiaの内部部品における、2018年と2022年のSORPLASのバージンプラスチック使用量を比較するグラフ
カメラと"SORPLAS"— 強度

ソニーが独自開発した再生プラスチック"SORPLAS"を、カメラの品質や機能性を損なうことなく、一部のVLOGCAM™やデジタルカメラの外装や内部部品に採用しています。

開発者インタビュー

再生材を使用し、
環境に配慮した設計を

川崎 安敦

ソニー株式会社
ホームエンタテイメント&サウンドプロダクツ事業本部
ホームエンタテインメント事業部
商品設計第2部門

開発者 川崎安敦のインタビュー画像

テレビでは、以前から再生材利用率が高い"SORPLAS"を積極的に採用しており、環境負荷低減に配慮した設計を行っています。

さらに"SORPLAS"の採用量を拡大するために、2021年モデルから、一部のモデルではリアカバーへの採用を開始しました。
2018年からソニーセミコンダクタソリューションズと材料開発を始めましたが、面積が大きい外観部品であるリアカバーへの採用には高い設計ノウハウが必要で、何度も試作とレシピ改良を繰り返した結果、ついにリアカバーでの使用に適したグレードの開発にたどり着きました。

これにより、バージンプラスチックの使用量を削減することに成功しました。
今後も、ブラビアの設計活動を通じて、より一層の環境負荷低減に貢献していきます。

"SORPLAS"が生まれるまで

稲垣靖史

ソニーセミコンダクタソリューションズ㈱
システムソリューション事業部
SORPLAS事業室

開発者 稲垣靖史のインタビュー画像

"SORPLAS"は、事業所で排出される廃プラスチックを高い付加価値を持つ資源へと転化させるという強い想いを背景に、約20年前から進めていた研究から誕生しました。

まずはじめに、ポリカーボネイト樹脂に対して極微量で高い難燃性を発揮する独自の難燃剤を実用化。この難燃剤と使用済み水ボトル、工場や市場で廃棄される光ディスクなどのリサイクル素材に各種添加剤をブレンドし、再生材利用率最大99%を実現しながら高い耐久性を持つ難燃性再生プラスチックを開発。それが"SORPLAS"です。

これまでにも多彩な樹脂特性を持つ"SORPLAS"を実用化してきましたが、より多くのアプリケーションの実現を通じた環境へのさらなる貢献を目指して、開発を進めて参ります。

Footnotes