SONY

報道資料
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2011年2月8日

<参考資料>
液晶テレビ<ブラビア>画面フレーム部品に新開発の再生プラスチック
“SoRPlas(ソープラス)” を使用

~ ソニー独自開発の硫黄系難燃剤を採用し、世界最高※1の99%の再生材率を実現 ~

 液晶テレビ<ブラビア>の新商品3機種(KDL-40EX52H、KDL-32EX42H/B、KDL-22EX42H/B)のベゼル部分(画面フレーム体裁部品)に、再生材使用比率を世界最高※1の99%以上と飛躍的に高めた難燃性のある再生プラスチックを採用しました。これにより、従来品に比べ、プラスチックの製造工程(輸送含む)でのCO2排出量が約8割削減されることが見込まれます(図1)。今回採用したのは、再生プラスチック“SoRPlas”(ソープラス:Sony Recycled Plasticを意味する)です。ソニーグループの製造事業所で製造時に排出された廃光学シートと、ソニーグループ内外の光ディスク工場で製造時に排出された廃DVDをリサイクルした再生ポリカーボネイト樹脂に、ソニーが独自開発した硫黄系難燃剤をブレンドしたものです。難燃ポリカーボネイト樹脂(新材・再生材含む)では、世界最高レベルの耐熱性・耐久性を実現しています。

 ソニーが独自開発した硫黄系難燃剤は、従来の難燃剤(リン系難燃剤)と比べて難燃効果が高いため、1%未満と極微量(従来比10分の1未満)の添加で高い難燃性をプラスチックに与えることができます。添加剤使用比率を低く抑えることにより、プラスチックの特性を損なうことを防ぎます。この特性から、鮮明な色やつやが要求されるテレビ前面側の体裁部品(ベゼル部分)に採用することが可能となりました。さらに、再生材を用いないプラスチックと同等以上の耐久性(図2)や耐熱性などの特性を確保することができました。

 ソニーは、持続可能な社会の実現を目指し、2050年までに自らの事業活動および製品のライフサイクルを通して「環境負荷ゼロ」を達成することを長期的ビジョンとして掲げ、環境計画 “Road to Zero”を推進しています。「環境負荷ゼロ」実現への第1歩として策定された中期目標では、特に使用量が多い石油由来のバージンプラスチックの使用量を2015年度までに5%削減すること(2008年度比)を目指しています。“SoRPlas”もこの施策に貢献する取り組みです。

 “SoRPlas”は、再生ポリカーボネイト系樹脂とソニー独自開発の硫黄系難燃剤を使った再生プラスチックのこと(総称)で、将来繰り返しリサイクルすることが可能な環境配慮型プラスチックです。再生ポリカーボネイト系樹脂とソニー独自開発の硫黄系難燃剤を使った再生プラスチックは、高耐久性・高耐熱性に加え、低コストであることが評価され、すでに、デジタル一眼レフカメラ“α”の筐体や液晶テレビ<ブラビア>の内部部品などに採用実績があります。さらに、今回テレビのような大型製品の無塗装の体裁面にも使うことができ、様々な製品に使える可能性が広がりました。これを機に“SoRPlas”という名称を新たに付け、再生プラスチック採用の更なる推進を図ってまいります。

  • (※1)2011年2月8日ソニー調べ。従来のエレクトロニクス機器の難燃性の再生プラスチックの再生材率は60%以下
  • (※2)従来品:ポリカーボネイト/ABS樹脂にリン系難燃剤を使用したバージンプラスチック
  • (注) “SoRPlas”は、ソニー株式会社の日本国における商標です。
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