アーティストやクリエイター、スタッフのメンタルヘルスをサポートするソニーミュージックグループの取り組みとは?
10月10日は、世界メンタルヘルスデーです。世界精神保健連盟が、1992年から、メンタルヘルス問題に関する世間の意識を高め、偏見をなくし、正しい知識を普及することを目的に定め、その後、世界保健機関(WHO)も協賛し、正式な国際デー(国際記念日)とされています。
ソニーは、「感動」を生み出す源泉であるクリエイターを支援する活動に取り組んでいます。社会の不安定さが増す中、クリエイターが心身ともに健康な状態で作品づくりに没頭できる環境作りの重要性が高まり、日本国内では、ソニー・ミュージックエンタテインメントが、ソニーミュージックグループ各社のアーティストやクリエイター、スタッフを、心と身体の両面からサポートするプロジェクト「B-side」を、2021年に発足させました。
今回は、「B-side」を推進する、ソニー・ミュージックレーベルズの徳留愛理さんに話を聞きました。
ソニー・ミュージックレーベルズ 徳留愛理(撮影:干川修)
アーティストやクリエイター、スタッフの心と体の両面をサポートする「B-side」
——「B-side」を始めた経緯を教えてください。私は、ソニーミュージックグループのマネジメント会社であるソニー・ミュージックアーティスツ、その後はソニー・ミュージックレーベルズの中で、長年アーティストマネジメントという仕事に携わってきました。
私たちの時代は、「気合と根性」な色合いも濃く、マネージャーはアーティストに関わる全てのことをおこなう仕事、というような暗黙の認識がありましたが、SNSの普及で、アーティストとファンとの距離感も大きく変わってきたり、いろいろな時代の変化を感じるにつれ、マネージャーだけが、アーティストやクリエイターの心や身体のケアのすべてを行なうのではなく、面で支えるような仕組みがあった方が良いと考えるようになりました。
そこで2021年9月に、アーティストやクリエイターとその活動を支えるスタッフが、メンタル不調を感じた時に気軽に利用できる専門家のサポートを提供したいと考え、「B-side」をローンチしました。
プロジェクト名の「B-side」には、A-side(表に立つ自分)だけでなく、B-side(普段の自分)もサポートします、どんな時にもあなたのそばにいたいと思っています(Beside)という思いが込められています。
——具体的には、どのようなサポートを行っているのでしょうか?大きな柱として、臨床心理士・公認心理などの専門家によるカウンセリングの提供があります。他には、身体に関する不安について24時間匿名で相談できるオンライン医療相談サービス「first call」の提供、年一回任意の健康診断の際のメンタルの「定期チェックアップ」、また、社内啓発の取り組みとして、メンタルヘルスやセルフケアなどについてのワークショップの定期開催、などがあります。
広がる認知と利用者数
——2021年に開始してから2年が経ちました。手ごたえはいかがでしょうか?少しずつではありますが、社内外で認知され始めていると感じています。普段はあまり話したことがない方から「B-side」について聞かれたり、他社の方から詳しく教えてほしいとお願いされたりすることも増えてきました。
——2023年は厚労省と共催で啓発イベントを開催したり、Podcast/YouTube番組「B-side Talk〜心の健康ケアしてる?」にはソニー・ミュージックエンタテインメント代表取締役社長の村松(俊亮)さんが登場しました。どんな経緯だったのでしょうか?10月10日が世界メンタルヘルスデーということで、ここをひとつのポイントとして、「B-side」の活動や、メンタルケアの大切さを知ってもらうきっかけにしたいと考えました。
厚労省との啓発イベントは、「B-side」のローンチの際に厚労省の方とお話ししていたこともあり、今年は一緒に何かできないかというご提案をいただきました。
「B-side Talk」は、メンタルケアのことをもう少しカジュアルに話す場として、1年ほど前に立ち上げました。いろいろな専門家や著名人をゲストに迎えていましたが、10月10日の回は、村松に出演してもらい、こういった取り組みや、自身の経験などを話してもらいたい、とお願いしました。
YouTubeチャンネル | B-side Talk 〜心の健康ケアしてる?
今後は広く業界に普及させたい
——今後の抱負を聞かせてください。ローンチ当初は、まずはソニーミュージックグループ内で専属マネジメント契約を結ばせていただいているアーティストやクリエイターとそのスタッフが対象でしたが、今は徐々に対象を広げています。理想としては、会社の枠を超え、音楽業界の中で「B-side」を利用していただけるようになればと思っています。そのためには、整備しなければならないことも多いので、今はできることを粛々と続けていきたいと考えています。
今回ご紹介した「B-side」だけでなく、海外のソニーミュージックグループでは、クリエイターが心身ともに健康な状態で作品づくりに没頭できる環境作りに取り組んでおり、ソニーミュージックの「Artist Forward」、ソニー・ミュージックパブリッシングの「Songwriters Forward」を通じて、アーティストをサポートしています。
ソニーは今後も、多様な人材がクリエイティビティを最大限に発揮することを持続的にサポートします。