Music for All! だれでも楽しめる「こども音楽フェスティバル 2025」を開催
こどもを対象とした世界最大級のクラシック音楽の祭典である「こども音楽フェスティバル 2025」が、5月3日から6日の4日間、東京都港区のサントリーホールおよびアーク・カラヤン広場で開かれました。ソニー音楽財団とサントリー芸術財団サントリーホールがタッグを組み、0才児から10代の青少年まで、それぞれの年齢に合わせたバラエティ豊かなプログラムを届けました。プログラムには、公式アンバサダーであるピアニストの清塚信也さんを始めとして、一流のアーティストが多数出演。また、「Music for All」と題して、ソニーグループのクリエイティビティやテクノロジーの力を活用し、だれでも楽しめる「インクルーシブなフェスティバル」として実施されました。
目次
サントリーホールで味わう「0才からの音楽体験」
「こころ はずむ ひびきあう」。そんなキャッチコピーとともに開催されたこども音楽フェスティバルは2022年に続き、2回目の開催です。クラシック音楽の殿堂として有名なサントリーホールで、「0才からのオルガン・コンサート」や「ピアノで聴く『のだめカンタービレ』BEST」などをはじめとして、14の公演が催されました。4日間で総計33,000人が来場し、たくさんのこどもたちが音楽の楽しさを味わいました。
公式アンバサダーの清塚信也さんに加え、コンサート・プログラマーをピアニストの角野隼斗さん、ミュージック・パートナーを指揮者/鍵盤楽器奏者などとして活躍する鈴木優人さんが務めたほか、国内外の第一線で活躍する多彩なアーティストたちがこどもたちのために集まりました。
初日に開催されたオープニング・ガラ・コンサートでは、清塚信也さんも出演。華麗で胸が躍るピアノの演奏だけではなく、進行役の高見侑里さんとともにコンサートのMCも務められました。他には、ソプラノ歌手の鷲尾麻衣さんが優雅な歌声を響かせ、ヴァイオリニストの篠崎史紀さんが流麗な演奏を披露しました。さらに、フルート奏者の多久潤一朗さんがちくわやコップといった意外な物を使って音楽を奏で、こどもたちを驚かせました。
金管楽器や弦楽器による華やかなアンサンブルも登場したコンサートの締めくくりは、ヨハン・シュトラウス1世の「ラデツキー行進曲」。にぎやかな演奏に合わせて、観客も手拍子を鳴らし、会場は一体となって盛り上がりました。
このフェスティバルでのホール内公演は、プログラムごとに「未就学児」「小学生」「中高生」といった形でおすすめの年齢が設定されていて、それぞれの年齢に合わせて音楽を楽しめるように工夫されています。なかには、0才児が入場可能な公演もあり、こどもが早期に良質な音楽に触れる貴重な機会を提供しました。
ソニー音楽財団の金川文彦常務理事は「感受性の強いこども時代に、一流のコンサートを体験してもらいたい」と、こども音楽フェスティバルの狙いを説明しました。
「聴きたいをかなえるテクノロジー」を活用し、音楽に触れる感動をサポート
また、この音楽フェスでは、障がいの有無や年齢、置かれた環境や背景にかかわらず、⾳楽に触れる感動を届けたいという想いの下、すべての人が音楽を楽しめるように、テクノロジーとクリエイティビティを生かした多様な試みが行われました。
インクルーシブな取り組みの一つが、次世代のBluetooth®の機能である「Auracast™(オーラキャスト)」の活用です。これは、送信機から複数の受信機に向けて同時にオーディオ信号を配信できる機能で、優れた音質のオーディオを共有することができます。
今回の公演では、聴こえにくさのあるこどもたちがAuracast対応ヘッドホンを装着して、ホールに響きわたる音楽をリアルタイム(超低遅延)で楽しみました。Auracastを導入したコンサートは、日本では初めての試みでした。
利用者は手元のAuracast対応のスマートフォンで、ヘッドホンから聴こえてくる音の大きさや周波数帯を調整できます。観客席では、ソニーのスタッフがこどもの要望を聞きながら、音の聴きやすさをコントロールするのを支援しました。
※写真で装着されている製品はイベント用に調整をしており、市販のワイヤレスヘッドホン『WH-1000XM5』はAuracastに対応していません。協力:サントリーホール
今回のフェスティバルには、約20組のこどもと保護者が招待されました。実際に体験したこどもたちからは、「いつもより臨場感があり、高い音や低い音まで拾ってくれてすごかった」などの感想が寄せられ、また保護者の方からは「聞こえる母としては、聞こえにくい娘と一緒に家族でコンサートを楽しめる可能性を感じてとても嬉しい試みでした」などのコメントがありました。
開発を担当したソニー株式会社 共創戦略推進部門 商品戦略部 アクセシビリティ担当の奥田龍は、「Auracastに対応したヘッドホンによって、高品位な音楽をだれでも楽しみやすくなる。今後、いろいろな方向で活用の可能性を検討していきたい」と話しています。
ソニー音楽財団 常務理事の金川文彦(右)、ソニー株式会社 共創戦略推進部門 商品戦略部の奥田龍(左)協力:サントリーホール
また、視覚に障がいがあるロービジョンの生徒が網膜投影カメラキットを使って鑑賞する機会もつくり、参加した高校生はステージ上の楽器や演奏者・指揮者の様子を見ながら保護者と共にコンサートを楽しみました。
インクルーシブな体験型イベントも実施! だれもが楽しめる音楽フェス
「Music for All」のための取り組みは、コンサートホールの中だけではありません。サントリーホール前のアーク・カラヤン広場では、インクルーシブな製品や取り組みの展示・体験ブースを設置し、ワークショップなども実施しました。
広場の一角には、コンサート・プログラマーの角野隼斗さんが全国ツアーで使用したスタインウェイ社製のアップライトピアノ(かてぃんピアノ)が登場。だれでも自由に演奏できるストリートピアノとして人気を集めました。
プレイヤーの多様なニーズに合わせてカスタマイズできるPlayStation®5用「Access™コントローラー」の体験コーナーも設置されました。訪れたこどもは、Access コントローラーを使ってPS5用の人気アクションゲーム『アストロボット』を楽しんでいました。
光や振動で音を感じることができる打楽器「ハグドラム」やだれでも鼻歌で簡単に演奏できる「ウルトラライトサックス(※YouTubeに遷移します)」も、多くのこどもたちの関心を集めました。また、「ハグドラム」を手で持てるよう小型・軽量化した打楽器 「ハンドルドラム」などの 「ゆる楽器」を使ったワークショップやステージでのセッションも実施され、こどもたちが音楽家として舞台に立つ体験を楽しみました。
さらに、特別支援学校のこどもたちが音楽にインスピレーションを得て制作した「オトのカケラ」や、聴覚障がいのあるこどもたちによる「コエのカタチ」などのカラフルなアート作品も展示され、インクルーシブな表現活動の可能性を示していました。
Accessコントローラーを使ってPS5用の『アストロボット』を体験
光や振動で音を感じることができる打楽器「ハグドラム」
特別支援学校のこどもたちが制作した「オトノカケラ」
聴覚障がいのあるこどもたちが制作した「コエノカタチ」