
「第3回 わぉ!な生きものフォトコンテスト」にご応募いただき、ありがとうございました。今回もたくさんの応募があり、795点の応募作品が405人の方から寄せられました。わぉ!の感動が伝わってくる作品ばかりで、特別審査員 茂木健一郎さん、相模原市立博物館学芸員 秋山幸也さんをはじめ、審査員一同、選考には大変苦労しました。入選作品を、お寄せいただいたタイトル・エピソード(※)とともに、ご紹介します。
※ 応募された方が見て感じ、表現した内容をそのまま掲載しています。
●第3回わぉ!な生きものフォトコンテストの概要はこちら

エピソード:近所の田んぼを散策中、突如飛来した白サギ。娘と一緒に息をひそめて近づきました。
エピソード:他のカラスは見向きもしていませんでしたが、この個体はタンポポをちぎっては食べていました。カラスってタンポポも食べるんだなあとビックリしました。
顔に似合わぬ花をくわえた姿がかわいくてお気に入りの1枚です。

街中のカラスはゴミをあさって人間から嫌がられることも多い。でも、そこに食べ物があれば食べるし、タンポポの花があれば、それを好んで食べるカラスもいる。どちらも、彼らが生きるためにとっている行動の一つに過ぎないのじゃ。われわれの凝り固まったカラスのイメージを問いただすような、カラスの静かなまなざしが印象的じゃ。群れの中で1羽だけがタンポポの花を食べていたという、カラスの強い個性もおもしろいし、いろいろなことを語りかけてくる写真であるぞ。 \\わぉ!博士より//
エピソード:晩夏の蓮畑で偶然見つけました。こちらを見ながら驚いているようで、見つけたこちらも不思議な気持ちになりました。

見た瞬間、わしもたぶんこの写真と同じ表情をしておったはずじゃ。そして次の瞬間、にっこりと笑ってしまったぞ。音も動きもないのに、見る人の気持ちを一瞬で動かしてしまう一コマじゃのう。ハスという植物の、美しく咲く花ではなく、「れんこん」と呼ばれている地下茎でもなく、果実をつくる花托(かたく)の部分のおもしろさに気付いた撮影者の視点も素敵じゃの。自然は、いつもどこかにおもしろい素材が隠れていることに気付かせてくれる、すばらしい写真であるぞ。 \\わぉ!博士より//

ウ●チと聞くと、ワクワクしちゃうのは、なぜだろう。ノウサギのウン●は、コロコロ、チョコボールみたい! だからって、食べちゃダメだよ。 よく見ると、植物の繊維がいっぱい!どんな草が好きなんだろうね。(おっくん)
※野生動物による感染症予防のため、なるべく素手では糞を触らず、触った場合はよく手を洗いましょう。
何万匹いるのかな?( たにさん )
エピソード:岐阜県高山市宇津江四十八滝にある花の森内の池で発見したのはオタマジャクシの軍団、池の中を流れる一筋の川のように群がる様子は、あまりの数の多さにびっくり、何万匹いるのかなと思います。

何これっ!よーく見てみると、ウジャウジャのオタマジャクシ! ヒキガエルの卵数が約1万個って聞いたから、この写真はその10倍、100倍・・・もっといそう!そこから何匹がおとなになれるのかな。(おっくん)

水玉つけて「おはよう」と言っているみたい! ちょっと見方をかえると、水玉が目玉にも見えてきちゃった!キラッと輝いているけど、どこか眠そう・・・ この1枚の写真からいろんな物語が生まれてきそうだわ。(わこちゃん)
旅立ち!( 森下 誠 )
エピソード:タツノオトシゴのオスは魚類でナンバーワンのイクメンで有名です。約1ヵ月オスのお腹で大切に守られた卵は育児嚢(のう)の中で孵化します。そして、深夜の1〜3時の外敵が一番少ない時間帯に出産します。写真は、その時の1枚です。昨年は深夜に行われるオスの出産に59回も立ち会うことができました。日本一の野生のタツノオトシゴ繁殖の聖地である水俣の海に感謝です。※これはタツノオトシゴ属の新種「ヒメタツ」であることが分かりました。

かわいいーータツノオトシゴの赤ちゃん! お父さんがやさしい目で見守っているのね。私とよく遊んでくれるうちのお父さんにも、タツノオトシゴの子育てのことを教えてあげよう。(わこちゃん)
エピソード:蓮の花の撮影をしていると、大きな蓮の葉の上にちょこんとアマガエルが乗かっていました。アマガエルの真正面からカメラを向けると、物珍しそうにレンズをのぞいていました。
エピソード:季節風が強くて突堤に飛沫がかかっています。
ミヤコドリの群れは干潟は満潮で餌採りができず、ここに移動してきました。なぜか全員風下を向いています。普通、鳥が羽を休める時は風上に顔を向けるはずなのに、不思議な行動です。
エピソード:友人から「奇妙な虫がいてるぜ〜」の電話に、カメラを持って飛んでいきました。 背中に面をつけたような虫です。生まれて初めて見る虫にビックリ。飛んでしまわないうちにと撮影しました。帰ってから図鑑で調べてみると、クロメンガタスズメという蛾の仲間でした。改めて自然の不思議さに驚きました。
エピソード:観察会の途中ふと見あげたら天蓋のようにきれいなレース模様が見えました。
望遠レンズで撮影したところ中に芋虫が見えました。人が作る以上のきれいなレースでした。
エピソード:私の住む三原では山間部の久井町にハッチョウトンボの飛び交う湿原が点在しています。初夏の夜明け間際に行くと朝露に濡れたトンボの姿を見ることができます。マクロレンズでくっきりと芯を残しながら、多重露光でボケを重ねてファンタスティックにまとめてみました。
エピソード:近くの沼に毎年白鳥が飛来します。極一部の白鳥が、柿を食します。その味を子どもに伝えている様子。首を伸ばすと食べられる位置に柿があります。それでも柿を食す白鳥は珍しいでしょう。
エピソード:近所の公園で娘とハート型のグミを食べていたら、「ママ、見て!同じ形がある!」と娘。どれどれと木を見上げてみたら、かわいいハートの物体が!!「キノコかな〜?なんだろね?」と二人でまじまじと見ていました。
エピソード:3月も半ばだというのに、まだ雪と氷の世界です。けれど氷のなかで冬芽の坊やはにっこり。そう、坊やたちは春がそこまで訪れていることをちゃんと知っているのです。
エピソード:春の終わり、綿毛のタンポポにカメラを向けること2時間あまり。落下傘のように飛び立つ瞬間を撮ることができた。次の世代に生命をつなぐタンポポの旅立ちに思わず「ワッ!」と叫んだ。
受賞作品の写真展も開催!
全国のソニーストア等を巡回します!
入場無料
ソニー・エクスプローラ サイエンス |
2018年4月28日(土)〜5月13日(日) 11時〜19時 ※5月8日(火)は休館日 |
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せんだい環境学習館 たまきさんサロン |
2018年6月2日(土)〜6月10日(日) 平日10時〜20時30分、土日祝10時〜17時 ※6月4日(月)は休館日 |
ECOM駿河台 | 2018年6月15日(金)〜7月12日(木) 10時〜17時 ※土日祝は休館日 |
αプラザ(札幌) ギャラリースペース ※ソニーストア 札幌内 |
2018年7月21日(土)〜8月2日(木) 11時〜19時 |
αプラザ(福岡天神) ギャラリースペース ※ソニーストア 福岡天神内 |
2018年8月25日(土)〜9月7日(金) 12時〜20時 ※最終日は18時まで |
αプラザ(大阪) ギャラリースペース ※ソニーストア 大阪内 |
2018年9月15日(土)〜9月28日(金) 11時〜20時 ※最終日は17時まで |
長池公園自然館 (東京都八王子市) |
2018年11月10日(土)〜11月18日(日) 9時〜17時 |
αプラザ(名古屋) ギャラリースペース ※ソニーストア 名古屋内 |
2018年12月1日(土)〜12月14日(金) 11時〜19時 ※最終日は17時まで |
自然界の生きものは、いつも動いています。出会いは、常に「一期一会」。決定的なシャッターチャンスを逃して、残念に思うことは誰でもあります。だからこそ、いつも周囲に眼を配って、少しの兆(きざ)しをとらえることが大切です。カメラを持って外に出かけ、自然の様子を追いかけることで、脳の様々な回路がいきいきと鍛えられ、成長していくのです。生物の多様性があるからこそ、自然という「劇場」は常にドラマチック。突然飛来した白サギをとらえた受賞作には、そんなワクワク、ドキドキがとらえられています。驚かさないようにそっと近づいていく親子。しっかりと握られた手は、お互いの弾む気持ちを伝えるメッセンジャーのようです。人もまた自然の多様性の一部なのだという当たり前の事実が、一枚の写真から伝わってきます。