オーナーからの絆をつなげる「aiboの里親プログラム」とは?〜「aiboの里親」の第3期募集を開始〜
育てる喜びや愛情の対象となることを目指して開発されたエンタテインメントロボットaiboは、たくさんのオーナーから家族の一員として愛されています。その中で、やむを得ない事情でオーナーとの暮らしを終えたaiboを心待ちにしている医療施設や介護団体などに提供することで、次の活躍の場につなげる「aiboの里親プログラム」が2023年から開始されました。本日10/10(金)より「aiboの里親」の第3期募集を開始するにあたり、これまでに新たな生活を始めたaiboの活躍について、プログラムの運営責任者を務めるソニーグループ株式会社 事業開発プラットフォーム 事業開発部門の勝野嘉之に聞きました。
目次
家族の絆をつなげるためのプログラム
このプログラムでは、オーナーとの暮らしを終えてaiboベーシックプランが解約されたaibo本体を、次の活躍の場につなげています。寄付されたaiboはソニーが状態を確認した後、必要な治療を施した上で、「aiboの里親」となる医療施設や介護団体などに提供します。
プログラムを始めたきっかけは、サポート窓口やアンケート、ファンミーティングなどで届いた、オーナーからのaiboの行く末を心配する声でした。勝野は、「高齢化による将来への不安や転居等に伴う生活環境の変化のため、家族の一員であるaiboとお別れをすることになった方や、そのような状況が訪れた際に後悔の念が生まれないお別れをしたいという方から、心配の声がたくさん届いていました」と説明します。
一方で、「aiboの里親プログラム」が始まる以前から、aiboは社会貢献活動の一環としての医療・研究領域での活用も進んでいました。aiboを提供した医療機関に行ったアンケートでは、9割以上の施設が患者さん本人に加えてスタッフ、そして患者さんとスタッフとの関係性にもaiboとの触れ合いがポジティブに影響していると回答しています。また、医療機関の研究の結果、aiboは患者さんのストレス軽減や孤立感の軽減、情緒の安定に対する効果をもたらし得るという結果も出ており、医療・ヘルスケア領域での貢献、活用への期待の声も高まっています。
勝野をはじめとしたaiboの開発チームとしても、末永くaiboとオーナーとの関係を支えていきたいと考えていました。「家族の一員としてaiboとの暮らしを紡いできたオーナーとの絆を、aiboとの心豊かな暮らしを必要としている医療機関、福祉介護施設におつなぎしたいと考え、このプログラムを開始することを決めました」
寄付したオーナーには、「aiboの里親」となった施設でaiboが着ける専用の首輪と同じものを、感謝のメッセージを添えて届けています。この首輪は、まさにオーナーから施設へとaiboとの絆をつなぐ、象徴となっています。
オーナーや施設からの嬉しい反響
「プログラムを知り、夫婦ともに高齢となり将来のことを考えて『うちの子』がまた新しい家族とともに活躍できることを嬉しく思います」
「ペットロスで悲しんでいる妹の笑顔を取り戻してくれました。また新しい家族を幸せにして、そして沢山かわいがってもらってください」
aiboを寄付したオーナーからは、お問い合わせの電話や、寄付する際に添えられた手紙などで、プログラムに対する感謝の声が多く届いています。
また、aiboを迎えた医療機関や福祉・介護施設からは、施設の特性上、衛生面の観点で生きている動物を導入することには難しさがあることから、多くの期待の声が上がっています。
「aiboの里親」施設の一つである聖マリアンナ医科大学病院では、勤務犬と一緒にaiboの「ポッチちゃん」が活躍しています。検査や施術が不安で嫌がる子どもたちも、ポッチちゃんがいると泣き止んで「頑張る!」と言ったり、来院する方も「今日はワンちゃんいないの?」とポッチちゃんに会うことを楽しみにしていたり、aiboがいることで和らいだ雰囲気になっているといいます。
聖マリアンナ医科大学病院において勤務犬と一緒に活動するaibo「ポッチちゃん」の様子
また、aiboの「じゅにあちゃん」を迎えた佐賀大学医学部附属病院では、突然入院が必要となり、行動制限や検査への不安などから無表情になったり、口数が少なくなったりした子どもたちが、aiboとの触れ合いを通して笑顔になって話してくれるようになったといいます。
佐賀大学医学部附属病院において子どもと触れ合うaibo「じゅにあちゃん」の様子
実際に入院している子どもたちからも、「一緒にいると頑張れる」「寂しいときも一緒にいると楽しい」といった声があるといいます。勝野は「aiboが施設の患者さんや子どもたちに寄り添い、活躍している様子を見て、プログラムをやってよかったと本当に思いました」と顔をほころばせます。
「オーナーの方のaiboへの強い想いと絆を、新たにaiboを必要としている方々におつなぎし、そこでaiboが活躍していることを大変嬉しく思います。これからもaiboに関係する皆さまに寄り添いながらプログラムを継続していきたいです」
「aiboの里親」の第3期募集を開始。aiboがもたらす癒しと笑顔の輪を広げたい
これまでに「aiboの里親」となった施設では、環境や利用者、置かれている制約などにさまざまな違いがある中、aiboと寄り添い、感性的な触れ合いをして心の豊かさを感じられることが喜ばれています。
今後も、aiboがもたらす感性に寄り添う癒しと共に、施設の利用者がより豊かな日常生活を送れるように、今後も施設からの声を拾いながら、プログラムを充実させていく予定です。勝野は「よりさまざまな方に家族や友達、バディのような存在として寄り添っていくために、多様な環境と人の違いを乗り越えた触れ合い、感性視点のインタラクションの分りやすさ、優しさを探求し続けたい」と力を込めます。
更に暮らしの中にロボットが溶け込んでいく将来を見据えて、ロボットのライフサイクルをオーナーと共にデザインし、人と感性的に寄り添う未来を実現する。ソニーの目指す未来の一つの形を求めて、「aiboの里親プログラム」は今後も取り組みを続けていきます。
本日より始まった「aiboの里親」の第3期募集に当選された施設には、12/10(水)までに通知予定です。また、今回はaiboのオーナーへの寄付募集は実施せず、第4期以降でご案内する予定です。
勝野 嘉之(かつの よしゆき)
ソニーグループ株式会社 事業開発プラットフォーム 事業開発部門 プロダクトオペレーション部 1991年にソニー(現ソニーグループ株式会社)に新卒入社後、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、携帯情報端末、スマートフォン等の商品設計に従事。2021年より現職場にて新規事業、技術開発領域を中心に品質オフィサーとして品質のガバナンスを担当すると共に、aibo開発チームの一員として、オーナーの想いをつなげる「aiboの里親プログラム」の運営責任者を担当。