地域社会とともに、
生物多様性の保全活動を
ソニーグループは、2010年に発表した環境計画「Road to Zero」の中で、生物多様性を4つの重要な視点のひとつに位置付け、生物多様性を保全するためのさまざまな取り組みを進めています。事業所の土地利用では、グループの事業活動が緑地や周辺の生態系に与える影響を考慮しながら、地域のニーズに応じて生物多様性の保全・回復活動を推進しています。
「森の中の工場」へ
幸田サイト:森のある工場
ソニーは工場の敷地内にある緑地を保護するため、さまざまな活動を行っています。ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズ株式会社の幸田サイトでは、社員が緑地の管理方法を学び、独自に発展させた方法で森づくりに取り組んでおり、こうした活動は地域の方々にも受け入れられています。
- フクロウのすむ森づくり
生態系の頂点となる猛きん類などの鳥類がすんでいることや、小動物の生息地や餌があることは、豊かな生態系のピラミッドが成り立っていることの表れで、豊かな森の証とされています。幸田サイトの森では、ドングリの植樹や巣箱の設置などに取り組んできた努力が実り、三河地区に生息するフクロウがすむようになりました。
- 地域社会とのつながり
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年齢を問わず誰もが敷地を利用したり環境について学んだりできるように、遊歩道の整備、アスレチック施設や展望台の設置を行い、地域の方々に森を開放しています。
地域社会とともに地下水を守る
- 熊本テック:地下水の涵養
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ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング株式会社の熊本テクノロジーセンター(「熊本テック」)では、2003年度から地下水を涵養*1しています。この取り組みは、前年にソニーの半導体グループ内で開催された環境サミットで、NPO団体のくまもと未来ネット(当時は「環境ネットワークくまもと」)様から提案を受けて始まりました。
- *1. 水を浸透しやすい地質特性を活かし、川から田畑に水を引き、地下に水を還す取り組み。
- 地下水を守るために
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熊本テックでは「使った水はきちんと戻そう」をスローガンに掲げ、日照りの影響を受けた2005年度と2019年度を除き、毎年、地下から採取した水量を上回る量の地下水を涵養しています。
- 地域に根差した取り組み
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農作物を植える前後に農地をお借りするというユニークな発想で、地下から採取した水量を上回る地下水を涵養しています。また、地元産の農産物を購入できる社員向け即売会の開催や、社員食堂で地下水涵養の田んぼから収穫されたお米を提供するなど、地域の方々とともに地元に根差した取り組みを行って、熊本の貴重な水資源を守る活動を続けています。
ソニーUKが地域とともに取り組む、生物多様性の保全活動
UK Technology Centre:さまざまな取り組み
ソニーUK Technology Centreでは、地域の方が生物多様性について学べる環境センターを敷地内に建設したほか、小規模農業や養蜂など、さまざまな活動に取り組んでいます。養蜂ではミツバチの9つのコロニーを繁殖させ、ハチによる授粉を増やすうえでも地域に貢献しています。
- 地域とのかかわり
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UK Technology Centreでは、社員の手で森を管理しており、鳥やコウモリ、昆虫の巣箱を敷地内の環境センターに設置しています。また、生物多様性への意識を高めるために、近隣のコミュニティや企業などへの寄付もしています。
ミツバチを守る
センターの敷地には9つのミツバチコロニーがあり、地域の慈善団体からトレーニングを受けた10名の社員が養蜂をし、蜂蜜を生産しています。このような活動を通して、地域の生物多様性と授粉をサポートするとともに、採蜜した蜂蜜を社員食堂で販売し、売上の全額を慈善活動に寄付しています。
インタビュー
- Rob Wilson
- Managing Director
Sony Europe B.V.
UK Technology Centre
地域の生物多様性への配慮は、持続可能な未来を形作るうえで大切なことです。ソニーの製造拠点であるUK Technology Centreでは、人々が学んだり、参加したりできる機会を通じて、真の変化を促してきました。これらの取り組みの一部が評価され、2024年のInternational Green Apple Environment Awardsで賞を受賞しています。2006年に敷地内に設立した環境センターは、社員や地域の方々が自然に触れることのできる場となっています。また、養蜂のトレーニングを受けた社員10名の手で、ミツバチの9つのコロニーを飼育(最大でミツバチ約12万匹)し、地域内の授粉の増加に貢献しています。このほか、同センターには小規模な農園もあり、社員が食物を栽培したり、地域の子ども達に早い段階から生物多様性に関心を持つきっかけを提供する学校の青空教室として活用されています。最近ではチームビルディングの一貫として、社員が鳥や昆虫の巣箱を165個作りました。これらの巣箱は、センターの敷地内に設置するだけでなく、地域の方々にも生物多様性の大切さについて意識を高めていただくことを目指し、近隣の学校や企業に寄付しています。こうした活動を続けるため、自分たちで持続可能性に取り組むネットワークを築き、すべての人々にとって持続可能な未来に向けて、アイデアの創出や行動の促進を続けています。