株主その他ステークホルダーとの関係
コーポレート・ガバナンス
多様なステークホルダーへの責任
イノベーションと健全な事業活動を通じて、企業価値の向上を追求することが、ソニーグループの企業としての社会に対する責任の基本をなすものです。ソニーグループは、その事業活動が、直接、間接を問わず、さまざまな形で社会に影響を与えており、そのため健全な事業活動を営むためには、株主、顧客、社員、調達先、ビジネスパートナー、地域社会、その他の機関を含むソニーグループのステークホルダーの関心に配慮して経営上の意思決定を行う必要があると認識しています。ソニーグループの役員・社員は、このことを踏まえて、ソニーグループの事業を遂行するよう努力するものとしています。
株主との対話方針および対話の実施状況について
当社は、株主や投資家の皆様との信頼関係を醸成し、企業価値の最大化を図るために、適時かつ公正な情報開示を行うこと、正確な情報を分かりやすく表現すること、開示情報の充実を図ることをIR活動の基本方針としています。かかる基本方針のもと、IR活動を担当する執行役として、取締役会の決議によりCFOを指定し、CFOのもと、IR担当部署が株主および投資家の皆様との建設的な対話の促進に取り組んでいます。かかる対話の促進に必要な情報の収集は、経営企画、財務、経理および広報などの関連部署ならびに各事業部門とも連携の上、IR担当部署を中心に実施しています。
株主との対話の実施状況など
2025年度の対話の実施状況に関しては、IR担当部署による個別面談およびグループミーティングに加えて、CEO、CFO、および本社機能または各事業部門の責任者を含む当社経営陣による経営方針説明会、事業プレゼンテーションなどの投資家向け情報発信およびそれらの終了後の個別面談およびグループミーティングを実施し、主要な投資ファンドのポートフォリオマネージャーやアナリスト、ガバナンス・議決権行使のマネージャーを中心に、国内外の幅広い機関投資家との対話を行いました。加えて、前任および現任の取締役会議長 (社外取締役) と機関投資家および機関投資家に対してアドバイザリーサービスを行っている会社との個別の対話の機会も設けました。
これらの対話における投資家の主な関心事項としては、業績の概況に加え、ゲーム&ネットワークサービス事業を中心にエンタテインメント事業およびイメージセンサー事業の事業環境・競争優位性・今後の成長性、エンタテインメント事業のIP活用などのグループ内の事業間シナジー創出の進捗、生成AIによる事業機会およびリスク、米国追加関税や半導体メモリの供給不足および価格高騰による各事業への影響、他社との戦略的提携の進捗を含むアニメ領域の事業拡大に向けた取り組みおよび今後の見通し、事業ポートフォリオやM&Aに対する考え方、株主還元を含むキャピタルアロケーションの方針、環境などのサステナビリティへの取り組みなどが挙げられます。対話で得られた投資家の関心事項や意見は、IR担当部署より適時に取締役会および経営陣にフィードバックし、開示の拡充も含む将来の対話の充実につなげています。
また、金融事業のパーシャル・スピンオフに向けて、SFGIのCEOおよびCFOと国内外の幅広い機関投資家との個別面談を実施し、金融事業の成長戦略などについて対話を行いました。
機関投資家との対話に加えて、IR担当部署による個人投資家向けの説明会を複数回実施し、ソニーの各事業の概要や戦略、サステナビリティ、株主還元にかかる当社の考え方などについて説明する機会を設け、個人投資家との積極的な対話にも努めています。
株主や投資家の皆様との対話にあたっては、インサイダー情報を伝達しないことをその方針とし、伝達する内容については、IR担当部署が、事前に法務などの関連部署や外部専門家と適宜確認することとしています。業績発表に関する一連の資料、経営方針説明会などの投資家向け説明会資料および適時開示は、原則として日本語と英語の両方で同時に情報開示を行っています。
当社の「会社情報の適時開示に関する統制と手続き」やIR活動の詳細については、以下をご参照ください。
その他ステークホルダーとの関係について
当社の社会的責任やステークホルダーとの関係については、「ソニーグループ行動規範」の一部として、CEOによりソニーグループ内に周知徹底されています。また、取締役会はその行動規範の周知徹底や遵守状況について定期的に報告を受け、レビューを行います。
また、当社は、持続可能な開発目標 (SDGs) をはじめ、さまざまな社会課題があることを認識し、マテリアリティ分析を通じて、環境問題、ダイバーシティの確保など、当社の事業活動に関連性の高い重要なサステナビリティ課題を特定した上で、その重要性を再認識しさらなる取り組みを進めていきます。
当社の取締役会は、かかる重要課題への対応状況や、「ソニーグループ行動規範」の遵守状況などについて定期的に報告を受け、レビューを行います。また、取締役会は、リスク管理体制が適切に構築されているかを適宜確認し、その中でサステナビリティがひとつの課題として認識され、必要な取り組みが検討・実施されていることについても確認します。
政策保有株式
当社および当社の子会社は、ソニーグループの事業ポートフォリオの拡充およびソニーグループにおける関連事業推進・関係強化などを目的として上場会社の株式を取得または保有する場合があります。このうち、子会社を除く上場会社株式の保有に関する方針および議決権行使の基準は以下の通りです。
上場株式の政策保有に関する方針
保有方針
当社は、当社または当社の子会社による上場会社株式の取得または継続保有 (当社の上場子会社による取得および継続保有、ならびに当社が保有する当社の上場子会社の株式を除く) にあたっては、適切な手続を経て十分に検討の上、保有意義・経済合理性が十分認められるものに限り、取得または継続保有することにしており、保有意義・経済合理性が十分であると認められなかった銘柄については縮減するものとしています。
保有の合理性の検証方法
当社および当社の子会社が純投資目的以外の目的で保有する全ての上場会社株式 (当社の上場子会社が保有する株式および当社が保有する当該上場子会社の株式を除く) については、保有目的の適切さ、取引上の重要性 (見込んでいた協業の進捗や今後の見通しを含む) と株式保有がかかる取引に与える影響などの定性的な評価に加え、株式保有にかかる投資リターンおよび資本コストの精査などの定量的な分析を通じて、随時、保有の適否の検証を行っています。なお、全ての上場会社株式の銘柄について、まず執行側において検証が行われ、その結果を踏まえて、業務執行の監督機関である当社取締役会において保有の適否の検証が行われています。
個別銘柄の保有の適否に関する取締役会などにおける検証の内容
2026年3月末時点において当社および当社の子会社が保有する全ての上場会社株式 (当社の上場子会社が保有する株式および当社が保有する当該上場子会社の株式を除く) につき、前述の方法により、2026年11月の取締役会において保有の合理性の検証を行う予定です。なお、2025年3月末時点で当社および当社の子会社が保有していた株式についての検証を、2025年6月の取締役会にて保有の合理性の検証を行いました。これらの検証の結果、縮減を検討すべきと判断された株式については、縮減に向けた検討を進めます。
政策保有株式にかかる議決権行使基準
当社は、議決権行使を通じて、当該上場会社の企業価値、ひいては当社の企業価値を向上させることが重要であるとの認識のもと、当該上場会社の株式にかかる議決権の行使にあたり、当該株式の保有意義・経済合理性などとあわせて、各議案の内容を十分に検討した上で、当該上場会社の中長期的な企業価値向上に資するような議決権行使を行うべく、例えば、剰余金の処分、取締役・監査役・会計監査人の選任、株主提案などの議案についての議決権行使時の考慮要素を社内ルール化することなどを通じて、適切に行使の内容を決定することとしています。
政策保有株主との関係について
当社の株式を保有している会社からその株式の売却などの意向が示された場合には、取引の縮減を示唆することなどにより売却を妨げることはせず、当該会社との間で会社や株主共同の利益を害するような取引は行いません。
買収防衛策など
当社は現時点においていわゆる買収防衛策を導入していませんが、買収防衛策の導入、当社株式が公開買付けに付された場合の対応、支配権の変動や大規模な希釈化をもたらす資本政策の実施など、株主の皆様の利益に重大な影響を与えうる施策に関しては、取締役会 (必要に応じて監査委員会) などの適切な機関においてその必要性や合理性などについて十分に検討を行うものとし、株主の皆様に対しても十分にご説明します。
企業年金のアセットオーナーとしての機能発揮
当社は国内の企業年金制度として閉鎖型確定給付企業年金 (以下、「本年金制度」) を有しています。本年金制度は、受給者の受給権を保全し、給付などの福利を増大することを目的に定められた運用基本方針など (以下、「運用基本方針など」) に則り、資産運用を行っています。
資産運用について、当社は、財務部シニアゼネラルマネジャーが専門知識・資質を有した人材を任命し、運用管理担当として業務に従事させるとともに、外部アドバイザーを採用し専門性を補完することにより、健全かつ適切な運用体制の実現に努めています。
なお、資産運用にかかる意思決定は、運用基本方針などに基づき、本年金制度の運営にかかる関連部署である、人事・経理・財務各部門の責任者・担当者によって構成される年金委員会での審議などを経て、最終決裁権者の承認により決定することで、本年金制度と当社の間で生じうる利益相反を適切に管理しています。また、運用受託機関に対しては、運用開始時に資産構成や運用手法などにおいて遵守すべき事項を示した運用ガイドラインを交付し、その遵守状況などについて定期的に確認・評価を行っています。