| 岩手県の被災状況 | |
|---|---|
| 死者 | 4,667人 |
| 行方不明 | 1,368人 |
| 震災孤児 | 479人 |
出典
岩手県大槌町で開催したワークショップには、吉里吉里中学校の3年生6人が参加しました。
大槌町は岩手県沿岸部に位置する人口15,277人の小さなまち。漁師町として栄えた大槌の子どもたちにとって、海は遊び場所であり、生活の一部でもありました。高台にある吉里吉里中学校の校舎からは、被災したまちと海を一望することができます。
「あそこに見える海岸で、2年生の生徒が毎年ワカメを育てていたの。でも今年はダメになっちゃってかわいそう」。佐野薫さん(15歳)はクラスの行事やまちのお祭りなど、思い出がつまった海岸を見つめて、そう話しました。彼らは取材を通して、タクシーの運転手さんから「助けを求めるお年寄りを救おうとしたけれど、自分自身も津波に襲われてずぶぬれになって逃げた」という話を聞きました。
「いつもは花とか植物ばかりを撮っているから、人を撮るのは難しいなと思いました。今度はもっと普通にしゃべっているところが撮りたいな」。老人福祉施設におじいちゃんを訪れた釜石望鈴さん(14歳)は、撮影の様子をそう振り返ります。
大槌町の復興第1号店舗となった仮設食堂「よってたんせぇ」は漁家の女性6人で営んでいる。人々が集う場を作った女性たちが「温かなものを食べて元気になってほしい」と笑顔で働く様子を取材しました。奥さんたちは「吉里吉里の子どものことはみんな知っているよ」と明るい笑顔で子どもたちに話しかけます。
カメラのファインダーを通して、子どもたちは改めて、自分たちの気持ちや暮らす空間を見つめ直す機会を得ました。小学校から中学校まで同じクラスで過ごした子どもたちは3月には卒業。それぞれが別の道を歩み始めます。
(ワークショップ実施:2011年)
All images ©UNICEF/G.Pirozzi
All images ©UNICEF/G.Pirozzi