仕事場とも、家とも違う、サードプレイスとしての茶道部。その魅力を部員のお二人に語っていただきました!

社会人になってからも、仲間と共に好きなことを楽しみ、つながりを深められる環境は素敵だと思いませんか。ソニーグループでは、社員同士の交流を支えるクラブ活動が盛んに行われており、現在約30ものクラブがあります※。その中でも、以前紹介したソニー吹奏楽団やテニス部に引き続き、今回は茶道部の魅力に迫ってまいります!日々の業務からは離れつつ、茶の湯を通じて心を整え、部員同士の交流が生まれる場とは、一体どのようなものなのでしょうか。
※各クラブの活動は業務時間外で、部員による自主運営です。
ソニーのクラブ活動を取り上げた、過去の記事はこちらからご覧ください。
趣味も会社で。ソニーの「クラブ活動」の魅力とは。
カジュアルに楽しみたい人から、真剣にテニスをしたい人まで!ソニーのテニス部の魅力について、2人の部員にお話を伺いました。 | ソニーグループポータル

- 荒牧 きらり
二年に一度の体験会(秋茶会)
── 先日、関係者向けに茶道部の秋茶会が開催されたと伺ったのですが、具体的にはどのようなことをされたのでしょうか?
林:今年は10月中旬という、秋の訪れが感じられる頃にありました。秋茶会は、最近は二年に一回開催しているのですが、今回も都内のお茶室で、お茶とお菓子をお客様に振舞いましたね。薄茶と濃茶とで計六席設けましたが、全部でだいたい80名もの方々にご来場いただきました。
豊田:なかには毎回参加してくださる方がいらっしゃったり、会場のお茶室からも眺められる日本庭園の美しさに惹かれて来てくださる方もいらっしゃいました。

── 秋茶会をきっかけに入部する方もいらっしゃいそうですね!ちなみにお二人はなぜ茶道部に入部されたのでしょうか?
林: 私は大学時代からの友人がずっと茶道をやっていて、その友人が家に招いてお茶を点(た)ててくれたのがきっかけになりました。それまでの私は、茶道というと畳の上で正座をして、高級そうなお道具を並べて、お作法や手順がいろいろあって…といったように取りつきにくさを感じていました。一方で、その友人はお家で簡易的な茶道具を用いて美味しいお茶を点ててくれたんですよね。それがきっかけとなって茶道への見方が変わり、自分の中での敷居も低くなって、その後、会社で茶道部の案内があったときに入部を決めました。

豊田: 私は小学校で年二回開催されていた茶道の授業や、母が茶道を少したしなんでいたことがきっかけになりました。ただ、入社時に茶道部を考えたのにはまた他の理由もあって、まず私はコロナ禍に入社したので、社内でもっと知り合いを作りたかったというのがありました。次に、和菓子に惹かれたことです。そして自分の気質がまさに日本人らしいので、文化面でもさらに日本に染まりたくなったからですね。正直にいうと、お茶を点てる手の動きが自分の好きなゲームの操作と似ていて親近感が湧いたというのもあります(笑)。

さまざまな人が集う普段の活動
── ゲームが一つのきっかけになったのですね…すごく意外です!入部されてから、普段はどのような活動をされているのでしょうか?
林: 月二回ほど、先生のもとでお稽古をしています。一口にお稽古と言っても、季節や行事ごとにそれぞれ特別なお点前(おてまえ)※のお稽古を先生がしてくださり、毎回とても楽しいです。
※お点前とは、亭主が客にお茶を点てて差し上げる際の一連の所作や作法のこと。
豊田: 実は先生も、もともとはソニー社員だった方なんです。現役で働かれていた時に入部されたそうなんですが、その後、早期退職して茶道の先生になられました。社員だった当時はバリバリのエンジニアで、マネジメントも経験されていたそうで、今となっても、お稽古時の視野の広さなどにその名残が感じられますよ!お稽古では一つのお部屋に何人かで一緒に入り、複数のお点前が同時進行しているのですが、それぞれにしっかりと目を配って、丁寧にご指導くださいます。
── 部員にはどんな方がいらっしゃるのでしょうか?
豊田: 今在籍しているのは女性が多いのですが、男女関わらずさまざまな方がいますね。お稽古の後に部員の皆さんとご飯を食べに行くことも結構あるのですが、茶道部にはいろいろな方がいらっしゃるので、普段職場で接している人たちとはまた違った関係性ができますね。
林: 私たち二人はいわゆる理系職なのですが、他にも文系職の方がいたり、年齢層も20代から60代までと幅広いです。なかにはご自宅を改築し、お茶室を持っている方もいらっしゃいます。

── お点前にもいろいろな種類がありますよね!特に好きなお点前はありますか?
林: ひとつは「花月」というお点前です。これは単にお茶を点てるだけではなく、ゲーム的な要素が追加されたものなのですが、参加者に役割がそれぞれ振り分けられて、それに応じたシステマチックな動きをする点が特徴です。和気あいあいとした雰囲気の中で、部員同士でお互いにお茶を点て合う、心温まるひとときを過ごすことができます。
豊田: 「花月」も良いですよね。茶道を始めたての頃は動作が難しくて、周りの方とぶつかってしまうのもあるあるです(笑)。
林: もうひとつは「花寄せ」というお点前がすごく好きですね。これはお花と花入れを予めたくさん用意しておき、参加者がそれらを自由に組み合わせて生けていくというものです。いつものお茶席とは違って、だんだんとお茶室が華やかになっていくんですよ!特に先輩方はお花の種類、本数、花入れの素材などを綺麗に組み合わせていらっしゃるのでとても憧れます。


日本文化が生む、心満たされるひととき
── 茶道部の活動をされている中で、日常との違いを感じることはありますか?
林: 茶道は、忙しい毎日からふと立ち止まって、今に目を向けることのできる安らかな時間になっています。釜の音に耳を澄ませたり、季節の花を愛でたりすることで、仕事の緊張感から離れてゆったりとした時間の流れを感じますね。普段なら道端で見過ごしてしまうお花なども、茶室に飾られることで改めて美しさに気がつくきっかけになりますし、そういったことの積み重ねが日常の豊かさにつながっています。
豊田: 私は日常から一旦離れてさまざまな方と活動する中で、相手に対して敬意を持ち、何か“もの”に対してもすごく丁寧に接するようになったように思います。特に自分で感じている一番の変化は、相手の時間をいただいている意識が生まれたことです。お稽古の際には先生や先輩方がご指導してくださるのですが、その際も貴重なお時間を頂戴しているということを大変ありがたく思っています。

茶道を通して広がる、人とのつながり
── 活動を通じて人脈の幅が広がるのはとても魅力的ですね!
豊田: 他愛のないことでも、気軽に相談できる相手ができたのは私としてはすごくうれしいですね。このあいだ京都に行くことになった時も、周りの部員に美味しいお菓子屋さんやお食事処を教えてほしいと聞いてみたところ、たくさん教えてもらえました!職場ではどうしても個人で作業をしがちな部分があるのと、女性社員が少ない環境なので、茶道部でできたつながりは貴重です。
林: わかります!新しい趣味に飛び込む仲間ができたというのが私の中では大きいですね。茶道は日本の総合芸術といわれている通り、さまざまな美しい伝統文化を垣間見ることができるんですよ。茶道を通じて着物に興味を持つようになり、茶道部員の方が紹介してくださった着物教室に一緒に参加しています。そのような方が周りにいるからこそ、今まであまり触れたことのなかったものに気軽に挑戦できるのは本当にありがたいです。それだけではなく、茶道部でつながった人とは仕事の面でも協働しやすいですね。部活での活動内容自体は仕事と関係ありませんが、そこで得たものが最終的に仕事に還元されている、という仕事とプライベートが上手く融合する場が茶道部だと感じています。

── 茶道は一般的に、上下関係のない場を大切にしているように思えるのですが、それも皆さんの関係性に影響しているのでしょうか?
林: そうですね。先生や茶道を長い間続けていらっしゃる方からも、茶道を始めたての方からも、常に立場の上下関係なく学ばれている先輩方の姿を拝見して、私はとても尊敬しています。仕事でも謙虚に周りの人全員から学ぶ大切さを身に染みて感じるので、茶道と共通しているなと思いますね。
豊田: あとは長年在籍していらっしゃる先輩方でも、手間のかかる仕事を気さくにしてくださいますよね。年下だから事務手続きをやらなければいけない、などといった風潮は全然なく、皆さん本当に協力的でフラットな関係の中で活動しています。だからこそ、垣根なく仲を深められるのが大きな魅力ですね。ぜひ、ご興味のある方には茶道部の雰囲気を感じにいらしていただきたいです!

<編集部のDiscover>
お二人の温かな雰囲気での取材を通して、茶道部の雰囲気の良さがありありと伝わってきました。また、茶道が日々の喧騒を離れて落ち着く時間になっていたり、人と人とのつながりを生む契機になっていることを目の当たりにし、茶道の奥深さを改めて感じることができました。次はぜひ、皆さんと畳の上でお会いしたいです!













