対面とオンライン。それぞれのイベントで挑んだ、理工系の魅力の届け方。

ソニーグループ株式会社(以下、ソニー)は、理工系分野を学ぶ女子学生を支援するプログラム「SONY STEAM GIRLS EXPERIENCE(略称:SGX)」を2024年4月に創設しました。同プログラムにおける取り組みの一つとして、理工系分野を専攻する女子大学生を対象に、意欲的な学びの支援を目的として奨学金を給付。加えて奨学生には、ソニーグループの女性エンジニアと交流する機会を提供するほか、奨学生とソニー社員が、女子中高生に対して理工系分野を学ぶことの面白さや働く楽しさを伝える「STEAM GIRLSバトンプログラム」も実施しています。
今回の記事では、「STEAM GIRLSバトンプログラム」の一環として行った「ソニー品川本社訪問会(2025年12月26日対面実施)」と「ソニー女性エンジニアと将来を語る会(2026年1月9日オンライン実施)」をレポート。それぞれのイベントに企画・運営から携わった奨学生の長田さんと横山さん、女性エンジニアの柴崎さん、岩城さんとともにイベント当日を振り返り、参加してくれた女子中高生に届けたかったメッセージや、対面・オンラインそれぞれのイベントにおける工夫について聞いてみました。
対面イベント『ソニー品川本社訪問会』
開催日時:2025年12月26日
開催場所:ソニー本社(東京都)
内容:
(1)ソニーの技術を体験できるショールーム見学
(2)女性エンジニア&奨学生との少人数制座談会
オンラインイベント『ソニー女性エンジニアと将来を語る会』
開催日時:2026年1月9日
開催場所:オンライン(Zoom)
内容:
(1)女性エンジニア&奨学生によるパネルディスカッション
(2)少人数制座談会(ブレイクアウトルーム)
理工系分野に対するポジティブなイメージを持ち帰ってほしい。
── 今回のイベントを通して参加者のみなさんに伝えたかったこと、持ち帰ってもらいたかったことについて教えてください。まずは学生のお二人からお願いします。
長田:私が理工系に進んで、今、大学でいかに楽しんでいるかということを、伝えたいと思っていました。楽しいと感じた授業や、大学生活の中で感じる理工系分野の楽しさをとにかく熱く語ろうと心掛けました。

横山:私は大学1年生という中高生に一番近い立場として、一つのロールモデルというか、中高生のみなさんが自分の将来をイメージする際の参考になればと思っていました。

── 女性エンジニアの岩城さんはいかがですか?
岩城:中高生の立場から社会人を見ると、「働くのは大変そう…」という印象があるのではないかと考え、「実は働くことは楽しいよ」と伝えることにしました。仕事を通して得られることは金銭的報酬以外にもたくさんあって、こんな楽しいことや、おもしろい経験ができるんだ!と感じてもらい、ワクワクする気持ちを持って帰ってもらいたいと思っていました。

「先輩」として、一歩先を照らすのが私たちの役割。
── 対面とオンライン、それぞれのイベントにおいて工夫された点があれば教えてください。
長田:対面だと、参加してくれている中高生が今どんなことで悩んでいるのかを直接聞きやすいので、まずは中高生の知りたいことや不安に耳を傾けることを心掛けました。また、私は地球科学が好きなので、コレクションしている石を用意し実際に見てもらったり、他の奨学生は初めて作った電子回路を持ってきていたり。こうした、実物を見て触ってもらえるという点も対面イベントならではだと思います。
横山:オンラインイベントは、日本全国どこからでも参加できるという特性があります。私自身も地方出身ということもあり、中高生のときには身近に話を聞ける大学生の先輩がほとんどおらず不安がありました。だからこそ、自分が中高生だった頃の気持ちを思い出し、彼女たちの状況や気持ちを想像して寄り添うことを意識しました。


── 実際に話してみて、届けたい思いが伝わった!と感じられるような瞬間はありましたか?
横山:カメラをONにしてくれる方や、チャットで寄せられたたくさんの質問を通じて、参加者のみなさんの本気度を感じました。
長田:対面イベントは、中高生の保護者の方にも見学いただいたのですが、イベント終了後に中高生が保護者の方へ体験したことや感想を楽しそうに話しているのを見て、私たちの想いが伝わったことを実感しました。

── 印象に残った質問や、具体的なやりとりはありましたか?
岩城:「理工系で活躍されている女性に共通する特徴はありますか?」という質問ですね。これは私個人の意見ですが、実際に共通する部分はあると思うんです。自分の「好き」を追い求める、自分の軸や意志を持った人。周りに女性が少なくてもエンジニアになることを決めて自分の道を進んできた人には、そのような共通点があると思いました。
柴崎:「(理工系分野は女性が少ないが)大学に入って友達はできますか?」という質問です。大学に入れば、サークルやアルバイトなど学部以外の友達もできますが、入学前の段階ではこのような不安を漠然と抱いている方もきっと多いのだろうと思います。だからこそ、私たちが不安を取り除いてあげることも重要な役割だと感じました。

今回のイベントで得られた学びや気づきを、次の世代へつないでいく。
── 運営側のみなさんも、今回のイベントから得られた学びや気づきはありましたか?
長田:自分自身が中高生だった頃のことを振り返り、自分が何をしたくて大学に入ったのかを見つめ直すきっかけになりました。また、女性エンジニアの方々との交流を通して、将来の就職や仕事についても考える機会になったと思います。
横山:企画の際に、女性エンジニアの方への質問(聞いてみたいこと)を中高生の目線で考えたのですが、実は私たち大学生もよくわかっていないことがほとんどで、イベント当日は私自身にとっても参考になる話ばかりでした。
なかでも、「大学で学んだこととは違う分野で仕事に取り組んでいる」といった話は、将来の進路や仕事について明確に定まっていない私にも、勇気を与えてくれました。
── エンジニアのお二人はいかがでしょう?
岩城:自分自身も学生の頃、先輩社員と話して将来への不安が取り除かれた経験がありました。今回は私が先輩社員の立場で、次世代にバトンを引き継いでいく機会をいただけたことをうれしく思っています。
また、この活動に参加して良かったと思うことは、「理工系分野を学ぶ女子中高生や大学生に貢献したい」という思いを持ったソニーグループ内の女性エンジニアとつながる機会を得られたことです。社内でも女性エンジニア同士で集まる機会はなかなかないので、普段は関わらないさまざまな方とも意見交換ができておもしろかったですね。
柴崎:私も岩城さんと同じく、ソニーグループ内の女性エンジニアのみなさんと知り合えたことはうれしかったですね。「こんな考えを持った方がいるんだ!こういうキャリアがあるんだ!」といった発見がありました。また同様に、奨学生のみなさんからもたくさんのパワーをもらったと思っています。数学オリンピックやプログラミングの大会に出場している人、日本中の石を集めている人(長田さん)など、自分の興味関心を深掘りしている人に出会えたことが刺激的でした。
── では最後に、今後の活動について奨学生のお二人に聞いてみたいと思います。「STEAM GIRLSバトンプログラム」の2年目の活動として、ご自身の母校の後輩に、理工系分野を学ぶことの面白さ や可能性を伝えるという取り組みがあるそうです。お二人は、自身の後輩たちにどんなことを伝えたいですか?
横山:母校の後輩ということで、不安に感じていることや悩んでいることに私自身が共感できる部分も大きいのではないかと思います。だからこそ一人ひとりの声を聞いたうえで、一つの例として、私自身の大学生活や考え方など実体験に基づいた具体的な情報提供ができればと思います。
長田:私は、大学のさらに先の社会人としての活躍をイメージできるようなイベントにしたいと考えています。たとえば「大学で学んだこととは違う分野でも仕事に生かせる」といった、女性エンジニアのみなさんからお聞きした話には私自身も勇気づけられたので、ぜひ後輩たちにも伝えたいと思います。

<編集部のDiscover>
対面・オンライン、それぞれの形式で理工系の魅力を中高生に届けた今回のイベント。参加した中高生だけでなく、運営側の奨学生や女性エンジニアとして登壇したソニー社員にも、新たな発見や学びのある機会となりました。次の世代へバトンをつないでいくことはもちろん、その過程でバトンを渡す側にも、新たな関係性や価値が生まれている点が、この取り組みの魅力だと感じました。
「STEAM GIRLSバトンプログラム」の今後の活動にも注目です!
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「SONY STEAM GIRLS EXPERIENCE」として、SNSでの発信を始めました。活動の様子などを随時アップしていきますので、お楽しみに!
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